一念関山(いちねんかんざん) 第35話 狼煙台の犠牲 あらすじ
元禄、孫朗、于十三は楊行遠を殺そうとする銭昭を説得した。
楊行遠が罪を認め観念した時、鳴鏑が上がった。
北磐の侵攻を伝えるものだ。
合県を守るためには狼煙を上げ援軍を呼ぶ必要があるが、狼煙台は北磐に攻められていた。
銭昭はすぐに狼煙台に向かうよう命を出した。
銭昭は楊行遠を守って戦死した。
銭昭は仲間たちと自分の名札の入った巾着を元禄に託した。
一行は合県に行き、北磐の精鋭5000を迎え撃った。
戦いに勝ち、北磐は撤退したが、孫朗は戦死した。
再度攻めてくるだろう北磐に備え、一行は俊州に報せを送った。
しかし李鎮業の意を汲んだ沙東部出身の刺史は、合県と梧国の結託を責め立てた。
安国に報せを送るべきだと楊行遠は判断し、元禄が使者に選ばれた。
感想・考察
不穏なタイトルに身構えつつも、誰も犠牲になんてならないことを祈っていたわけですが、タイトル通りに犠牲者が出てしまいました。
狼煙台と書かれていますから、タイトルは銭昭のことを指しているんですよね。
銭昭が亡くなった時は、そのカッコいい終わり方に涙しつつも、一度皇帝に刃を向けてしまった以上こうなるのは必然なのかもしれないと思っていました。
でも、さらに孫朗まで…😭
永安塔に突入したら、半分は犠牲になるかもしれないという話があった時(25話)、凄く心配しました。
けれど、最終的には主要メンバーはみんな元気で皇帝(楊行遠)を救い出し、安都を出ることができ、安心していました。
それが、後は帰るだけだと安心していた矢先にこんなことになるとは…。
銭昭
一生懸命助けた皇帝を、天門関で葬ろうとするという暴挙に出た銭昭でした。
于十三「見過ごせば我らはどうなる…(中略)…死因が分かれば我らの親族まで累が及ぶ」
「一念関山」第35話より引用
と言って、于十三は説得していました。
もし本当に実行していたら、大変なことになったんでしょうね。
もしも私だったら、どう説得するだろうかと考えた時、頭に浮かんだのは2話の柴明の最期でした。
六道堂が守ったのは、皇帝という存在であり、国であり、だから楊行遠という人間個人を守ったわけではないのかもしれません。
でも、最期の柴明は、李同光の矢から楊行遠を守るために自分の命を犠牲にしたように見えました。
楊行遠という個人を守ったように見えました。
柴明が命がけで助けた人の命を、兄である銭昭が奪うことを柴明が望むだろうか、望まないのではないだろうかと、思いました。
結局、異変が起き、銭昭は最期、柴明と同じように楊行遠を守って亡くなりました。
かっこよすぎる最期でした。
如意に牙をむいた時を、前回は思い出しましたが、今回は如意と仲直りした場面を思い出しました。
銭昭「任さんも仲間だ。以前謝る気はないと言ったのは、仲間に謝罪は不要だから」
「一念関山」第13話より引用
命を奪おうとした如意に対して、仲直りの言葉(?)として銭昭が言ったセリフです。
甚だしいツンデレです。
今回も、最期には皇帝に希望を託しており、ツンデレ感がすごかったです。
泣きました。
でも一番泣いたのは、その後、六道堂の勇士たちの名札が入った巾着の中に、銭昭の名札も入っていた時でした。
前から死ぬ覚悟をしていたんだなと思うと、なぜかわかりませんがすごく泣けてしまいました。
22話でみんなの名札を掘り返した時から、自分の名札も一緒に巾着に入れて寄り添っていたのかもしれませんし、楊行遠の命を奪う決断をしたとき、自分の命も捨てる覚悟を決めて入れたのかもしれません。
わかりませんが、あの名札の巾着に泣かされました。
そして泣きながら、みんなに類が及ぶのを避けつつ、銭昭の野望も叶えるには、楊行遠が危篤に陥った33話の時に見捨てるのが一番よかったのでは?などという邪なことも考えました😆
しかし、それは銭昭の医術の心得のあるものとしての矜持・職業倫理や、仲間の亡くなった地に楊行遠を葬るという計画に合わなかったんでしょうね。
その志のために犠牲にされる六道堂の家族は悲惨ですね😆
孫朗
孫朗と言えば、モフモフした動物が好きということで、親近感を抱いていました。
孫朗のお父さんは朱衣衛に殺されたということで、10話では、銭昭と一緒に如意に襲い掛かりました。
そう考えると、如意に襲い掛かった2人組が今回犠牲になったというわけですね。
話の蚊帳の外に置かれることもありましたが、気のいい兄貴でコメディも担当し笑わせてもらいました。
亡くなってしまうと全部の場面で泣けてしまいます。
もう、なんとかして。
現状における情報の非対称性
于十三「奴を死なせたら黄泉で寧さんに釈明できん。官報を見たんだ。美女は死に朱衣衛が荼毘に付した。寧さんは愛に殉じもう戻らない」
「一念関山」第35話より引用
于十三は如意が生きていることを知らないのでした。
そのため寧遠舟は帰らないと思っています。
そして元禄君の命を守るために行かせたようです。
于十三の立場だと、主要メンバーのうち、残っているのは自分と元禄君だけという認識になってしまっているんですね。
そして、元禄君を行かせてしまいましたから、1人だけになった形です。
視聴者とは知っている情報が違うため、かなり追い詰められた状況ではないでしょうか。
非常に心配です。
もう誰も亡くなってほしくないのですが…🙇♀️🙇♀️
中国ドラマ特有(?)の、終盤でバッタバッタと人が亡くなっていき、最終的には主人公カップルだけが残る、というあの例のパターンでしょうか?
まじで?
心配すぎるので、次話見てきます。
コメント