雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ #12 知られざる正体 あらすじ
遠徴は上官浅に、尚角には「朗」という最愛の弟がいたが10年前無鋒に生母・泠夫人と共に殺されたことを話した。
無名を探し出す約束の期日が来た。
尚角は、正体は霧姫夫人だと話したが確固たる証拠はなかった。
月長老の事件以降、医館には遠徴の許可なく入れなくなった。
薬が欲しい雲為衫は、外に出る方法が分かったので半月之蠅の解毒剤を代わりに取りに行くと話し、上官浅に医官に入れてもらった。
元宵節の日、雲為衫が夜市に行きたいというと子羽は抜け道を使い連れだしてくれた。
子羽が抜け道を使ったことに気づいた見回り兵は、尚角に報告した。
上官浅と雲為衫が医館から持ち出した薬を調べた遠徴は、毒を作ったのだと気づき…?
感想・考察
尚角が無名を追うと約束して以来10日が経過しました。
恐らく、月長老の事件があったのが12日目の夜で、会議が13日目だと思うので、雲為衫と上官チェンが宮門に入って23日くらいが経過しているものと思われます。
半月之蠅の毒で2人はかなり苦しんでいます。
紫商姉上や子羽の好意を利用して外出することはできそうですが、すぐに尚角に外出について知られることになりそうです。
無事に雲為衫は解毒剤をもらってくることができるんでしょうか?
10年前に何があったのか
上官浅が直接尚角に尋ねて尚角の傷をえぐらないよう、遠徴が過去について話してくれました。
これにより、10年前尚角は弟と母を無鋒に殺されていたことが判明しました。
この話で、謎だった子羽が四男である問題が解明されたと思われます。
蘭夫人と泠夫人はほとんど同じころ身ごもっていましたから、おそらく朗が三男で、子羽が四男だろうと思われます。
三男である朗がなくなっていたから、上から3番目に見える子羽が四男なんですね。
そんな感じで謎が1つ解明されましたが、同時に謎が生まれたようにも思いました。
先代執刃「あの時お前にはすまないことをした。本来執刃の位は…(中略)…しばらく前から考えていたのだが…」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #2より引用
この場面を見た時、10年前尚角にとって何か瑕疵になるようなことがあり、そのせいで次期執刃と目されていた尚角は少主になれず喚羽が選ばれたのだろうと思っていました。
そのことを先代は後悔しており、尚角を少主にしようと考えているのだろうと思いました。
でも実際は、母と弟が殺されたということで、そのせいで次期執刃になれないというのがなぜなのか疑問です。
寒鴉肆「宮門が妻側の勢力を重視したことはない。どんな門派の力も足しにはならないからだ」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #1より引用
このような説明がありましたから、泠夫人が亡くなり後ろ盾を失ったため尚角は少主に選ばれなかったということもなさそうです。
単に、母と弟に不幸があったから、縁起が悪いとかそういった理由で少主に選ばれなかったということなんでしょうか。
謎です。
無名は霧姫夫人なのか?
尚角は霧姫夫人を無名と結論付けました。
理由は、当時のアリバイがないのが3人だけで、そのうち2人は宮門へ来るまでの来歴がはっきりしているが、霧姫夫人は蘭夫人の侍女になる前の記録がないからというものです。
結局確固たる証拠はなく、うやむやになりました。
もしも、霧姫夫人が無名だと証明できれば、尚角にとってはかなりのアドバンテージになります。
子羽が確かに先代の子だと認められたのは霧姫夫人の証言によるところが大きかったです。
霧姫夫人が無名であれば、その証言自体に疑問の余地が生まれ、再び子羽の出自に関して難癖付けることも可能になりそうです。
霧姫夫人が無名かどうなのか、視聴者は登場人物よりも知っていることが多いので、この点について考えてみたいと思いました。
霧姫夫人=無名に結びつきそうな事実
まず、霧姫夫人が寒鴉肆と同じ体術を使ったということがあります。(9話ラスト、10話冒頭)
寒鴉柒「その者(無名)は22年前に宮門へ潜入し」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #5より引用
霧姫夫人「私は宮門に来て20年余りですが」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #11より引用
それから無名が潜入したとされる頃、霧姫夫人は宮門に入っています。
先代執刃と喚羽の最期についての証言をしているのが霧姫夫人だけというのも怪しいと言えば怪しい。
霧姫夫人≠無名になりそうな事実
弱いですが、霧姫夫人≠無名になりそうな事実もありそうです。
尚角「霧姫夫人が蘭夫人の侍女となった年、前執刃…(中略)…は楊家の近くで無鋒の襲撃に遭っている」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #12より引用
寒鴉柒「(無名は)密書送ってきた。宮門内部から密書が届いたのは無鋒の成立以来初だ。」
「雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~」 #5より引用
寒鴉肆「その密書がすべてを変えた…(中略)…宮門の次の花嫁選びが20年後」
5話を見返すまでは、無名が送った密書に書かれていたのは花嫁選びのことだけだから、尚角の言う先代が襲われたことは霧姫夫人が無名である証拠にはならないと思っていましたが、見返してくると無名の送ってきた密書の内容が花嫁選びのことだけとは言っていませんでした。
…ということは、その密書に先代のお出かけルートについて書かれていた可能性もありそうです。
つまり、霧姫夫人がほぼ無名ということに!?
本当に?
そうだとして、なぜ1度だけ密書お送りあとは沈黙していた無名が、突然月長老の事件を起こしたのか。
そのことが謎です。
もともとの無名の任務は月長老の暗殺だったりしたんでしょうか?
でも無鋒は後山の重要性を知らないっぽいですよね。
結局謎だらけです。
来週の雲之羽
来週は#13「元宵節の危機」#14「赤き証明」です。
宮門から抜け出すことには成功しそうですが、その情報が尚角に伝わったでしょうから、尚角が何かしてくる可能性と、雲為衫が無鋒の人と会っているところを子羽たちに見られてしまうという可能性、危機的な状況の可能性が2つ浮かびます。
ハラハラしそうなタイトルです。
#14「赤き証明」というのは謎すぎますが、なにか赤いものによって証明されることが1つあるということでしょうね。
まったくわかりませんが、謎か、あるいは誰かにかけられた嫌疑が1つ解けることになりそうなタイトルなので楽しみです。
霧姫夫人と共に、月長老の事件の時アリバイがなかった人物として尚角が挙げていた黄玉侍の首領金雲峰というのは、もしかして金繁のお父さんとかでしょうか?
尚角が話しているとき金繁の顔が何度も映ったので気になりました。
来週が楽しみです!
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