雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ #14 赤き証明 あらすじ
傷を負っていた上官浅は捕らえられた。
尚角は、月長老事件の犯人より今回の犯人は未熟に感じると意見を述べた。
尚角から尋問を受けた上官浅は、点竹率いる無鋒に滅ぼされた孤山派の遺児として無鋒の刺客である霧姫夫人は敵だから襲ったと話した。
上官浅の首には孤山派であることを示す赤い痣があった。
霧姫夫人は自ら負傷したと上官浅は証言した。
月長老事件の武器と霧姫夫人に傷を負わせた武器(霧姫夫人の軟剣)は別物だった。
金繁は、賈家職の息子が宮門から派遣された医師の治療を受け怪力になったという情報を手に入れた。
尚角は、元宵節の日、紫衣の指示で雲為衫と子羽を引き離す策略がめぐらされたという情報を掴んだ。
感想・考察
再び出ました。
点竹、拙梅、そして拙梅が愛した男の話。
7話でも出てきていました。
真の計画と身分を隠す技

図解すると、このような形です。
拙梅と男の仲を反対し、ひどい仕打ちをした点竹の属する清風派は無鋒に取り込まれているため、拙梅や男の身内だと言えば、反無鋒だと思ってもらえるということに。
雲為衫が拙梅を叔母と主張したので、上官浅は男を身内ということにしたのか、それともある程度本当のことなのか。
7話では、寒鴉肆が清風派の人なのではないかと書きました。
上官の話が本当ではないとすると、例えば寒鴉柒が孤山派の遺児で、襲った無鋒に連れ去られて無鋒で育てられたとかそういう話かもしれないと思いました。
雲為衫「手の内をあえてさらすの。訓練したでしょ?」
雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ #3より引用
上官浅「なるほどね。”身分が露呈しかけた時、致命的ではない情報を漏らし真の計画と身分を隠す”」
こんな訓練をしたらしい2人です。
雲為衫は結構早い段階でこの作戦を使いましたが、ついに上官浅も使いました。
その結果、尚角からのかなりの信頼を勝ち取っているような?
今まで尚角は上官浅が何かを隠していると思っていたと思いますが、それが孤山派の遺児のことだったのかと腑に落ちているのではないでしょうか?
だからか今回の尚角は、薬を飲ませてくれたり上官浅の頬に触れそうになったりと、いつもより気遣いを感じました。
そして今更なのですが、拙梅の恋の相手だった孤山派の男性の名前が出てきてません。
これはこの男性がかなりひどい目にあったため、同姓同名の方に対する配慮なのか、それとも何か意味があるのか気になりました。
無名について
小声の雲為衫「霧姫夫人が無名なの?」
雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ #14より引用
大声の上官浅「そうよ。…(中略)…(小声で)あなたは私より霧姫と過ごしてる。感づいたでしょ?」
これは信じていいんでしょうか?
信じたほうが辻褄が合うことは多いとは思います。
例えば、今回の上官浅の言い訳はとてもよくできていました。
尚角が「霧姫夫人が無名だ」と言っているのを聞いて、孤山派の遺児である自分は我慢できず襲った。という言い訳。
尚角は信じているようでした。
よく考えたなと思いました。
これが、例えば上官浅1人ではなく霧姫夫人と2人で考えたということなら納得がいきます。
これまでの印象では、上官浅は遠徴の”嘘を見抜く虫”を信じたりしていて、雲為衫よりは頭が回らないという印象です。
上官浅がのぞいていた時、霧姫夫人は無名の犯行声明の書かれた衝立の前に立って下を向いていました。
文字を書いていたとしてもおかしくない雰囲気でした。
犯行声明を書いている霧姫夫人を見てしまった上官浅は、霧姫夫人=無名と知り、その場で無鋒の者だと名乗って協力体制を築いたんでしょうか?
霧姫夫人は上官浅に襲ってもらうことで無名かもしれないという疑いを払しょくしようとした!?
月長老と違い、霧姫夫人は襲われても生きているわけで、だから怪しいんですよね。
宮門に入った時期は無名が宮門に入った時期と一致していますし。
今回のこの上官の証言で無名の正体判明!と考えていいんでしょうか。
辻褄はとても会う気がしますが、まだ疑ってたりします。
遠徴が幸せになる方法
前回、遠徴と尚角の馴れ初めが語られました。
その中で印象深いセリフです。
遠徴「私では…勝てないのだな」
雲之羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ #13より引用
尚角の一番になりたい遠徴は、今回上官浅とバチバチにやり合っていました。
尚角に薬を飲ませてもらいながら遠徴を見る上官浅の目は、「ごめんなさいね。この人は私のだから。所詮あなたは遊びなのよ」と言っていましたよね。
正妻と愛人のバトル的なものが目と目で交わされていたように思いました。
遠徴は拗ねて逃げ帰ってしまい可愛かったです。
そのうち、遠徴にも誰かができるといいですね。
それから、難しいですが一番とかそういうのを考えない方が幸せになれる気がしました。
次回#15は「第二の試練」#16は「解毒の方法」です。
無名が出てきてから、月長老の事件のことに頭がシフトチェンジしてしまっているのですが、そもそも先代執刃と喚羽の事件は誰の仕業なのか、これも無名なんでしょうか?
それとも全部の事件で犯人が違うんでしょうか。
後半に入り、徐々に謎解きも始まると思うのでますます楽しみです!
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