玉骨遥(ぎょっこつよう) 第11話 秘められた少司命の素性 あらすじ
朱顔は時影の髪を抜き、青罡に渡した。
時影に勝負を挑んだ青罡は、時影の懐の大きさに感銘を受け、素性を誰にも言わないと誓った。
時影は、勝負の際、青罡の使った毒で苦しんでいた。
朱顔は時影を解毒した。
全てを雪鷺が見ていた。
青罡は少司命は時影ではないと報告した。
講義で霊識草が配られ、生徒たちは、霊識草で腕輪を2つ編み1つを時影に差し出した。
時影は朱顔のものを選んだ。
重明がなぜかと尋ねると朱顔を諦めさせるためだと答えた。
冴えない自分が憧れの世子だと気付かれたくない、大司命に気づかれるかもしれないと話す時影の言葉を聞いた重明は、全て朱顔のためなのだと感じた。
重明は女色避けの術を時影にかけた。
時影の講義が始まった。
時影は朱顔の作った腕輪を身に着けていて…?
感想
髪をとかさせてほしいと頼むことで、髪を抜くチャンスがやってきました。
『朱顔冷静になって。弟子入りしたから接し方を変えただけで好意ではないわ。やるべきことをやって』
「玉骨遥」第11話より引用
朱顔はこんなふうに自分に言い聞かせながら、時影の髪をとかしていました。
自分に言い聞かせているあたり、もうこれは好意ではないでしょうか?
6話で時影にひどい言葉を言われ突き放されても、朱顔は時影の姿を無意識に刺繍してしまうくらい時影のことを思っていました。
あの後 混沌のなかで助けられて、時影も出会ったことを楽しいことだと思っていたと知って、そして師匠として尊敬できる人だとも思いましたよね。
色々なことがあって朱顔の心もぐっと動いたということを表すのが、このモノローグでしょうか?
だったら嬉しいです。
そして時影の側も。
朱顔から話を聞いた時影は、自分の正体がばれてしまうかもしれないという心配よりも朱顔が法術を習いたいからではなく髪をゲットするために自分に近づいたことを知り、ちょっと怒ってました。
師匠への感謝のためと言って肩を叩こうとしたり、髪を梳かそうとしたりしたことが髪をゲットするため=青罡のためだと知ったからムッとしたということですよね?
真摯に自分を想ってのことじゃなくて青罡の願いを叶えるためだと知って怒ったってことですよね?
いいじゃないですか!!
解毒について、朱顔を信じると言った時影。
本当に朱顔のことを信頼していますね。
重明「あの娘は災いを招く」
「玉骨遥」第11話より引用
時影 「構わぬ…(中略)…生死は天の定め。私は受け入れる」
終盤で、こんな会話がありました。
生死は天が定めるし、朱顔になら自分の命を託せると思っているということ!?
そうだとすると、朱顔が時影の命を奪う存在であるというのは確かにそうかもしれないですね。
つまり朱顔が時影に攻撃をしてどうこうというのではなく、時影は朱顔のためなら命を差し出すかもしれません。
それで朱顔により時影の命は奪われる、ということになるのかも?なんて思いました。
残酷な命令
青罡が時影に使った鵲踏枝は青族の体内にある毒らしく、その封印を解くと自分自信が毒になり触れた相手に毒を移すことで相手を倒すことができる、というもののようです。
相手に毒を移さなければ自分がしぬというかなり危険な毒でした。
青雲はそんなものを使えと命じたわけで、刺客とは常に死と隣り合わせのお仕事なのかもしれませんが、ほとんどしぬことを命じられたようなものだったのだな、と今回見て思いました。
なんて残酷な命令。
そんな命令を受けて試験に参加していたのに朱顔を助けてくれたり雪鷺にどっきりしたりと平静に(?)振る舞っていた青罡、すごいです。
慣れっこということなのでしょうか。
時影が今回毒を引き受けてくれましたから、これで青罡の体からは毒がなくなりましたよね?
これからは心置きなく雪鷺を改心させてあげて欲しいです。
青罡は青雲に少司命は世子ではなかったと報告しましたが、雪鷺は全て知っています。
だからまだ気が抜けませんよね。
雪鷺は大司命が自分を時影の皇后にしようとしていることを知っており、今はそれを狙っているので当分誰にも言わないでしょうか。
そうであってほしいです。
朱顔はどんな娘?
前回は「落ちこぼれ弟子」というタイトル通り、朱顔が子供でも身に着けていることを身に着けていなかったり、とういことが判明しましたが、今回は朱顔の賢い部分が出てました。
窮奇を戦わずに退散させたり、時影の髪を本人の追及もかわしてゲットしたり、青罡の言っていることがおかしいと気付いたり陰謀に気付いたり、解毒法を思いついたり。
朱顔は生まれ育った場所が辺鄙なところだから知識がないだけで、潜在的には頭のいい子なんでしょうね。
最後、腕輪を作る話になり時影は朱顔の作った不細工な腕輪を選びました。
重明「なぜこれを選ぶ?」
「玉骨遥」第11話より引用
…(中略)…
時影「つたなすぎて整えてやりたい」
重明「なぜ?」
時影「朱顔を諦めさせるため。かなり傷つけた。他の者なら立ち直れぬ。だが朱顔は意志が強い。励ましてやりたくなった」
このシーンで選んだ理由が語られており、朱顔を諦めさせるためらしいのですが、良く意味が分かりませんでした。
どういうこと!?
励まして立ち直らせることがどうして諦めることになるんでしょうか?
諦めるとは、世子のことでしょうから(ですよね?違う?)、修行に励むよう朱顔を励まし修行に打ち込ませることで朱顔が世子を諦められると思っている、ということでしょうか?
時影が自分のことを”冴えない”と表現していたことに度肝を抜かれました。
冴えない!?あなたの中での”冴えてる”の定義を教えてください!
今の冴えない自分が憧れの世子だと知ったら朱顔は失望するみたいなことを言っていましたが、絶対そんなことないですよ!
隠していたことを少しは怒るかもしれませんが、絶対めちゃくちゃ喜びます。
早く教えてあげて欲しいのに。
時影と朱顔の仲を何としても引き離そうとしている重明は朱顔がいい子であることは認めつつも排除しようと 時影に怪しげな術を施しました。
女色に惑わされない術らしいですが…。
青罡にガンガン色仕掛けしている雪鷺の本当の狙いは時影ですから、時影を雪鷺の魔の手から守るには良い術かもしれないと思ったり思わなかったりしました!
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