玉骨遥(ぎょっこつよう) 第30話 少司命の決断 ネタバレあらすじと感想

第30話 少司命の決断 玉骨遥

玉骨遥(ぎょっこつよう) 第30話 少司命の決断 あらすじ

時影じえいは証人を口封じした人物を追い幻影空間に入り、星尊せいそん帝・琅玕ろうかんに会った。

白薇はくびと共に築いた空桑くうそうの堕落を見たくなく、滅ぼして作り直したかったためひょう族と結託したのだと星尊せいそん帝は語った。

時影じえい星尊せいそん帝を討った。

戦について一段落付き、時影じえい朱顔しゅがんと添い遂げるため還俗する決意を固めた。赤淵せきえんの後押しを受けた時影じえいは、朱顔しゅがんを元宵節の街に誘った。

影絵芝居の店で、時影じえいは手ほどきを受け切り絵を作り、婚姻の祝い紙 を作った。文言を選ぶよう言われた朱顔しゅがんは、「玉匣ぎょっこう伝」という男女が添い遂げる話の一文だと聞き”この人生に1人だけ失わず忘れず離れるなかれ”を選んだ。

時影じえい朱顔しゅがんに還俗するつもりだと話した。
そこに重明ちょうめいが駆けてきて、時雨じうが傷を負ったと伝えて…?

感想

まさかの星尊せいそん帝登場でした。
星尊せいそん帝の名前が琅玕ろうかんだと出てきたのは多分初めてですよね?(見落としの可能性大)

琅玕ろうかんと言えば、1話に名前が出てきていました。

「7000年前空桑くうそう琅玕ろうかん雲荒うんこうを統一。だが破壊神虚遥きょように心を惑わされて操られ…」

「玉骨遥」第1話より引用

と語られていました。

ここまで見て来ていれば、7000年前に雲荒うんこうを統一した人物=星尊せいそん帝と気づけそうな気もしますが、全然気づいていませんでした。

星尊せいそん帝「白薇はくびが捧げてくれた深い愛に背いた」

「玉骨遥」第30話より引用

というセリフがありました。

これは破壊神虚遥きょように心を惑わされ操られたことで、白薇はくびとの間に誤解が生まれてしまったことを言っているのかなあと想像しました。

そして星尊せいそん帝が智者ちしゃとしてひょう族を操っていた理由がついに明らかになりました。
白薇はくびと築いた繁栄した雲荒うんこうが堕落し踏みにじられるのが見たくなかったから…。
すごい理由でした。

白薇はくびに対して執着していると言われた星尊せいそん帝の、

星尊せいそん帝「執着ではない。心骨に刻したのだ」

「玉骨遥」第30話より引用

というセリフは名台詞だと思いました。
”執着なんて軽い言葉で片付けないでっ。もっとすごいんだからねっ”という気合を感じました。
さすが7000年以上生きてる人ですね。

時影じえい「十巫は巫咸ふかんが作り上げた組織。巫咸ふかんが死なねば他が欠けても再建できる」

「玉骨遥」第20話より引用

時影じえいは言っていました。
時影じえいさえいれば大丈夫だと思った星尊せいそん帝は、その巫咸ふかんを自ら片付け、時影じえいに刺されて逝きました。

星尊せいそん帝(智者ちしゃ)は白薇はくびの遺した后土こうどの指輪を求めて、乱を起こそうとしていると思っていましたが、違ったんですね。
あれだけ求めていた后土こうどの指輪はゲットできたんでしょうか?
ゲットできなかったけれど時影じえいを見てきてもう自分は必要ないと思えたから逝ったんでしょうか。
后土こうどの指輪を見たかったな、とちょっと思いました。

星尊せいそん帝が色々自己解決してくれたおかげで、空桑くうそう・鮫族・ひょう族がにらみ合っている三つ巴の複雑な状態から空桑くうそうと鮫族が対立するシンプルな形になりました。
せい王の罪を追及することはできなくなってしまいましたが、ひょう族は脅威ではなくなったため、後回しでもいいのかもしれませんね。

添い遂げる決意

時影じえい朱顔しゅがんと添い遂げようと決意したみたいです。
ついに!!!!

重明ちょうめい「還俗は朱顔しゅがんのためだろ?添い遂げることを望まぬとでも…」

「玉骨遥」第30話より引用

この話題が出た時、きっと時影じえいははぐらかすだろうと思いましたよね?
ところが時影じえいの答えは「望む」でした😭㊗️
しかも被せ気味に。

その上、どうやって気持ちを打ち明けるか考えだしたりして。
(≧∀≦●)ノノキャァァァァァァァァァ☆・゚:*となりました。

今回のタイトル「少司命の決断」とは、還俗し朱顔しゅがんと添い遂げるぞ!という決断だったんですね。

2人の話を聞いていた赤淵せきえんは、朱顔しゅがんを見守ってきた者として、

赤淵せきえん「あなたは朱顔しゅがんに幸せをもたらす唯一の人」

「玉骨遥」第30話より引用

時影じえいに言い、時影じえい朱顔しゅがんに告白できるよう昔の話をしました。
赤淵せきえん朱顔しゅがん曜儀ようぎの生まれ変わりだと思っていますから、時影じえいを後押しするのは曜儀ようぎを奪われるのと同義で、身を切られるような苦しさがあるのではないかと想像しました。
朱顔しゅがんの幸せを想って身を引いてくれてると思うと、愛を感じました。

デート

幸先の悪いスタートでしたが、昔見た影絵芝居の結末を知りたいという時影じえいのために2人は影絵芝居屋を探し始めました。
探しながら2人は良い雰囲気に。
手を繋いで一緒に花火を見て、ついに店を見つけて。

時影じえいの見たかった「義妖ぎよう伝」というのは、白蛇の精が命の恩人の妻となり恩返しするという話だそうです。(白娘子-Wikipedia参照
時影じえいは昔見た影絵芝居が恋愛物だったことを思い出し、いい雰囲気を作るために恋愛物の影絵芝居が見たいと言ったのでしょうか?計算でしょうか?

しかし朱顔しゅがん時影じえいが駆け落ちしたという噂のせいで恋愛物は演じられないと言われてしまいました。
あらぁ。

代わりに切り絵を作ることになりました。
朱顔しゅがんのことを店主が”想い人”と表現しても店主が2人の婚姻の祝い紙を作りに来たのだろうというスタンスで対応しても何も言わない時影じえいと、おかしいと感じる朱顔しゅがんが面白かったです。

そんな中、時影じえいが20話で朱顔しゅがんに贈った”才子佳人めでたき良縁”という詩が寡婦になる物語から取られたものだと判明し、笑わせていただきました。
時影じえいのことだから、知ってて贈ってますよね?
今回は時影じえいの腹黒い(計算高い?)一面を見れた気がして嬉しいです。

朱顔しゅがん芝蘭しらん玉樹ぎょくじゅの2人が添い遂げる物語からとった”この人生に1人だけ”という詩を選びました。
朱顔しゅがんは「芝蘭しらん玉樹ぎょくじゅならさっきも目にした」と言っており、見返してきたら書画館で時影じえいが扇子について説明した時「茸草が芽吹かねば芝蘭しらん玉樹ぎょくじゅは育たない」と言っていました。

芝蘭しらん
「 霊芝(れいし)と蘭。転じて、かおりのよい草。また、すぐれたものにたとえる。」
という意味
玉樹は
「① (「玉」は美称) 美しい木。② 高潔な風姿の人のたとえ。③ 「ぎょくじゅこうていか(玉樹後庭花)」の略。④植物「えんじゅ(槐)」の異名。」
という意味だそうです。

芝蘭(しらん)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp)
玉樹(ぎょくじゅ)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp)

人の名前として物語では使われていますが、芝蘭は草で、玉樹は木だったんですね。

朱顔しゅがんは、次に嫁ぐときに時影じえいはこれを贈るつもりなのだろうかと訝しみました。
そんな中、時影じえいは還俗する話をし、この流れで朱顔しゅがんに告白か!?と固唾を飲んだとき、重明ちょうめいがやってきて時雨じうの負傷を報告しました。

告白はどうなる?
そして時雨じうは無事ですよね?

次回31話は「不器用な恋の行方」ということで、時影じえいが告白しようと頑張る話が描かれるのでしょうか?すごく楽しみです。

32話は「闇に落ちた蘇摩」です。l||l(›ଳдଳ‹)l||l 
なにこの不穏すぎるタイトル…。
すでに世界に絶望していそうな蘇摩そまが、さらに闇落ちしてしまうような何かがあるっていうんですか?

もうやめてあげて。

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