楽游原(らくゆうげん) 16話 想いを花束にして あらすじ
西長京攻めを決意した李嶷は、顧宰相に連絡を取ると、孫靖の流した噂に便乗し食料を高騰させ民心を攪乱するよう頼んだ。
何校尉は崔の若様との思い出に浸りながら、若様に贈ると約束した碁石を手作りした。
乱れる心のままに何校尉は李嶷を傷つけることをしたが、李嶷は何校尉に寄り添い続けた。
即位した梁王は、李嶷を溱王に任じ、西長京奪還を命じた。
李嶷は鮑天来らを先に西長京に送り込み民心攪乱作戦を実行させた。
ここを出て崔倚の軍に合流しようと決意した何校尉は、桃子とともに行動を開始した。
桃子は薬材の質が悪いと言うと、薬材ごとに店舗を指定して謝長耳に買い物をさせた。
李嶷は毎日何校尉の部屋の前に花束を届けた。
花束は置いたままにされていたが、ある日からなくなっていた。
つれない態度を取り続けた何校尉が、ついに李嶷に会うと言い出し…?
感想・考察
「想いを花束にして」というタイトル通り、李嶷が何校尉に献身的な愛を捧げる回でした。
若様が死んでしまった(?)ことが辛すぎて、自暴自棄になって、何なら自分も殺されてもいいと思ったらしい何校尉が、李嶷にひどいことを言ったのに対し、本気で好きだと想いを伝えられる李嶷、イケメン過ぎました。
どうしたら、こんなにいい男に育つのか、育てた人に聞いてみたいです。
あの2人のダメっぽい兄のお母さん(菫王妃)がいい人だったのと、鎮西軍で裴献がちゃんと育てたということなんでしょうか。
本人の資質もあるでしょうが、すごいなぁと思いました。
謝長耳に会えてうれしそうな顔をうっかりしてしまい、いかんいかんって感じで怖い顔をする桃子、可愛かったです。
兄たちについて
李嶷のお兄ちゃんたちは、今まで”ダメっぽい兄たち”とひとくくりにしていたのですが、前回、李嶷から兄たちの評価が出ました。
李嶷「長兄は志こそ大きいが無能で了見が狭い。狡猾だけが取り柄の次兄に何を吹き込まれているやら」
「楽游原」第15話より引用
なるほどね、と思い、兄たちのシーンを見直してきました。
2人の兄たちの初登場回、11話では西長京を一緒に包囲しようという李嶷からの手紙に対し、兄たちがどう反応するかが描かれていました。
長兄・李峻は李嶷が自分を使おうとしていることに腹を立てているだけでしたが、次兄・李崍は言うことを聞かない方がいいと具体策を提示し、それに李峻は乗りました。
崔璃からの協力要請の手紙が来た時も、李崍が李峻を説得して協力させました。
13話では、梁王を即位させる案について2人は話していましたが、李峻は李嶷が梁王を助け功績を挙げたことに焦っているだけでしたが、李崍が父を即位させるという案を提案してました。
15話で李嶷から兵権を奪う方法を画策していた時も、具体的な策を提示するのは李崍で、李峻は最終決定を下すだけでした。
最終決定を下すといっても、李崍の策に乗るという決定です。
なるほど、こう見てくると確かに李嶷の言うとおり、2人の兄たちの個性が見えました。
今までひとくくりにしていましたが、2人はスネ夫とジャイアンみたいな関係だったんですね。
ジャイアンのほうが威張っているけれど、実際はジャイアンはスネ夫のプランに従っている、みたいな。
(あれ、スネ夫とジャイアンってこういう関係でしたっけ?)
西長京攻略作戦
一度西長京攻略作戦は開始されました(13、14話)が、梁王が即位したことで中断することになりました。しかし、再び李嶷は西長京攻略作戦を開始しました。
いったい今度はどんな作戦なんでしょうか?
「うまくいけば1万の兵で西長京を落とせる。…孫靖が計略を巡らすならその裏をかく。本当に敗北させてやる」
「楽游原」第15話より引用
と李嶷は言っていました。
言葉を素直に受け取ると、百越遠征軍が大敗したという孫靖の流した噂を本当にするということでしょうか?
そのために、百越で孫靖軍と戦っている相手方を応援するということでしょうか?
そもそも強い相手みたいなので、応援すればそちらが勝つ可能性が高くなりそうです。
しかし、たとえそこで、百越遠征軍が本当に負けたとしても、西長京には10万の兵がいます。
1万の兵でいったいどうやって勝とうというのでしょうか?
こう話していたのは、何校尉を助けて崔倚に協力関係を持ち掛ける前でしたから、今はまた計画が変わっているかもしれません。
とりあえず、李嶷は鮑天来らを西長京に送り込み、民の不安をあおりました。
食料は高騰し、餓死するのではないかと民はおびえています。
顧宰相とは今も連絡を取っているので、顧宰相を通じて都の旧臣たちをまとめ、彼らの持つ私兵を使う、崔倚の兵を使う、などで鎮西軍は1万でも勝機があるということなのでしょうか。
不安な民はどう動くのか。
李嶷にはそれが見えていて、その民を利用しようとしているのだと思いますが、私にはさっぱりわかりません。
ドラマの成り行きを見守りたいと思います。
動き出した何校尉と桃子
前回、李嶷からの手紙を崔倚が”脅し”と受け取ったことについて突っ込みを入れました。
全然脅しじゃないじゃん、と思っていましたが、手紙を送った張本人である李嶷も、脅しのつもりだったと判明しました。
李嶷は何校尉が崔倚にとって価値のある人物で、人質として成立すると分かっていたんですね。
何校尉に献身的に接する李嶷を見ているだけでは気づきませんでしたが、李嶷が崔倚を脅しているという自覚があると知った時、何校尉は李嶷にとって人質という意味も持つのだとわかりました。
その人質である何校尉は、崔倚の軍が近くまで来ていることを知り、逃げ出そうとしています。
桃子は崔家と関わりのある薬舗を通じて暗号を送りました。
それまで ずっと つれない態度だった何校尉は、献身的な李嶷の態度にほだされたように見え始めました。
これは、逃げ出すための演技にすぎないのでしょうか?
それとも本当に李嶷に心を開き始めているんでしょうか?
何校尉は いつも 一石二鳥の人ですから、李嶷を許し始めつつ、利用しようとしているのかもしれません。
何校尉を逃がしてしまったら、崔倚を脅すことはできなくなります。
けれど逃げた何校尉は李嶷と同盟を結ぶよう崔倚に言ってくれるのではないでしょうか?
だから李嶷にとっては、何校尉が逃げようと逃げまいと、どっちでも結果は一緒かもしれません。
むしろ何校尉が逃げ出して崔倚に李嶷がすごい人だと言ってくれた方がいいかもしれません。
今の崔倚は脅されて嫌々李嶷に協力していますが、本心から協力してくれればこれほど力強いことはないでしょう。
孫靖・裴献・崔倚という三大将軍のうち、2人の将軍が力を合わせ孫靖を倒すという構図になります。
めちゃくちゃ心強い。
お兄ちゃんたちは、李嶷が失敗することを願っていますから、次は失敗できません。
来週の楽游原
来週は17話「二人だけの桃源郷」、18話「王手をかけた戦い」です。
17話はタイトルも素敵ですが、サムネも素敵です。
李嶷と何校尉が素敵な場所にいるっぽいサムネです。
2人でお出かけして楽しい時を過ごしつつ、何校尉は逃げだすみたいな話でしょうか?
18話は西長京攻略の話っぽいタイトルに見えます。
ついに孫靖と対決するときが来るのでしょうか?楽しみです!
コメント