楽游原(らくゆうげん) 第21話 譲れない一線 あらすじ
李嶷は兵糧と兵を減らさないことを条件に、長州への出兵を引き受けた。
掲碵族の烏洛将軍に薬をもらい健康を取り戻した柳承鋒は、李嶷から崔琳を奪うため計画を実行に移し始めた。
柳承鋒は手始めに、配下に崔琳を襲わせ中毒にさせた。
李嶷をおびき出すためだ。
案の定、崔琳中毒との手紙を受け取った李嶷は単身崔琳の部屋を訪ねた。
崔倚は軍営に侵入した李嶷を牢に入れ、崔琳を禁足にした。
崔琳は李嶷を牢から出したが、再び崔倚に見つかった。
崔倚は婿入りするなら崔琳との仲を認めると李嶷に言ったが、李嶷は断った。
皇帝の息子が婿入りすることは皇家に対する侮辱に当たる。
崔家排除のための戦乱となるかもしれないのだ。
侵入と脱獄に対する罰として李嶷はむち打ち30回を選び、崔琳の看病をした。
崔琳は李嶷が鞭打ちされたことに気づいた。
感想・考察
ずっと体が弱かった柳承鋒ですから、掲碵族のところで何年も療養してすっかり掲碵族の一員になり、ドラマの終盤で攻め込んでくるのかな?なんて思ってました。
しかし、そんなことはありませんでした。
掲碵族の薬のおかげで、すぐに元気になり、さっそく行動を開始しました。
体は健康になったのかもしれませんが、若様の心はすっかり病んでしまっていて本当に不安しかありません。
どうなっちゃうんでしょうか?
李嶷がターゲットらしいですが、とりあえず李嶷は何も危害を加えられていません。
崔琳は中毒にされましたが。
いったい何が狙い何でしょうか?
今のところ李嶷が崔琳をめちゃくちゃ大切にしているということを崔倚に知ってもらうのに一役買っているだけな気もしないでもないですが…。
怖いですね。
李崍の顔がよく映る気がする話
怖いと言えば、ここのところよく李崍の顔が映される気がしていて、なんだか怖いなと思っています。
李崍が何か企んでいることを表しているのだろうとは思うのですが、いったい何なのだろう?と思い李峻と李崍のシーンを中心に見返してきました。
李崍「兄上は長子だから父上が即位すれば第一の功臣。皇太子の座も確実になる。…(中略)…父上は兄上が最もお気に入り。必ず応じてくれる」
「楽游原」第13話より引用
李崍「その際は私がここに残り敵を防ぎます。父上は兄上と先にお行きを。…(中略)兄上は父上の長子。天下や父上にとって欠かせぬ存在です。お二人を守れればこの命を捨てる価値がある」
「楽游原」第19話より引用
これらのセリフを聞いて、李峻と李崍は同腹の兄弟(菫王妃の息子)ということで、李崍はあくまで李峻が皇太子と思っているんだなと思いました。
李嶷「長兄は志こそ大きいが無能で了見が狭い。狡猾だけが取り柄の次兄に何を吹き込まれているやら」
「楽游原」第15話より引用
李嶷はこんな風に言っていましたし、これまで見てきても李崍は李峻を言葉巧みに動かして自分の思う通りに行動させていたので、兄を皇太子から皇帝にして、自分は皇帝を操れる影の実力者みたいになれればいいと思っているのかな、と思っていました。
そんな中、濼陽で即位した梁王がついに西長京の宮廷に迎えられるという流れになりました。
李崍「父上は三弟(李嶷)を溱王にお封じに。親王の中で最も貴重な封号でありそれ以上の褒美となれば皇太子位しかない」
「楽游原」第15話より引用
こんな風に探りを入れた李崍。
大裕皇帝は李嶷を皇太子にする気はサラサラないと判明しました。
そして劉妃の追封の件で李嶷が皇帝を怒らせた時、李崍の顔が映りました。
ちょっと笑っているように見えませんでしたか?
長州出兵の行軍大総管である李峻は、長州攻めで勝つことよりも裴源に嫌がらせさせることを優先しました。
その時も、李崍は密かに笑っていたように見えました。
裴源が援軍要請をしてきて、皇帝が李峻と李崍に意見を聞いた時、李峻は援軍は要らないといい、李崍は援軍を送るべきと主張しました。
皇帝は行軍大総管である李峻の意見を採用しました。
結果、裴源は負け、李嶷の手配で援軍に行った崔倚が長州を占領しました。
これは朝廷にとっては好ましくない構図でした。
李崍は李峻の策を非難し、李嶷を推薦しました。
こうやって見てくると、李崍は父が西長京で即位した辺りから皇位を狙い始めたのかな?と思いました。
どんなに功績を建てようと、李嶷は皇太子にはなれそうにありません。
朝臣はともかく、皇帝は絶対にありえないというスタンスです。
李峻は皇帝のお気に入りですが、功績を挙げることに失敗しました。
李峻が失敗したため、李崍の推薦で李嶷が長州に派遣されます。
これで李嶷が無事に長州を取り戻せば、それは李崍の策のおかげということになるのではないでしょうか。
顔が映り始めたのは、李崍が皇位狙い始めましたよという合図でしょうか?
援軍を送る、送らないで李峻と対立したのは、李峻が失敗するのを見越して自分の有能さを示すためだった?
なんで対立するんだろう?と、あの時は少し不思議でしたが、兄を落とすために動き始めたということなのかもしれないと今は思っています。
わかりませんが、今回はどうやら李嶷が自分の思う通り李崍を動かしたみたいで、李嶷はニヤリとしていたのに対し李崍は奥歯をかみしめていたように見えました。
若様も李崍も、自分の思惑のため動き始めるでしょうか?後半戦に入りますます気が抜けなくなりそうですね。
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