楽游原(らくゆうげん) 第29話 暗雲低迷の時局 ネタバレあらすじと感想・考察

楽游原 第29話 暗雲低迷の時局 楽游原

楽游原(らくゆうげん) 第29話 暗雲低迷の時局 あらすじ

柳承鋒りゅうしょうほう掲碵けいせき族の烏洛ウラク将軍から兵を借りると李崍りらいに会いに行き、李嶷りぎょくを葬ることで合意した。

崔琳さいりん李嶷りぎょくと賭けをし、李嶷が負けた。
対決するときが来た時、負けた李嶷りぎょく崔琳さいりんに3度まで譲ると約束をした。

崔倚さいい白水はくすい関を奪還を報告する奏状に、李嶷りぎょくを皇太子にすべきと書き添え、宰相、裴献はいけんをはじめ文官武官が次々賛同した。
皇帝は激怒し立ち去った。
崔琳さいりんにはできないだろうと見越し、崔倚さいいが独断で行ったことだった。

李嶷りぎょく崔琳さいりんを訪ねると、ぎょくの返還を求め簪を置き立ち去った。

李嶷りぎょくの乳母・もう氏が急死した。
李嶷りぎょくを狙った李峻りしゅんの画策に李崍りらいが密かに手を加えた結果だった。
気づいた李嶷りぎょく李峻りしゅんに切りかかり…?

感想・考察

賭けの内容的に、”崔琳さいりん李嶷りぎょくを怒らせるようなことを何かしようとしているのかな?”と思っていた矢先に、崔倚さいい李嶷りぎょくを皇太子に推薦しました。

だから、”崔琳さいりんが予防線を張っていたのはこれか!”と思いました。

崔家軍が勤皇を掲げ孫靖そんせい討伐に動いたのも、濼陽らくよう返還(28話)も崔琳さいりんの策でした。
だから今回もそうだろうと。
けれど違っていたんですね。

崔琳さいりん李嶷りぎょくが皇太子になりたくないと思っていることを、かなり嫌がっていることを知っているから、李嶷りぎょくが皇太子になるしか道はないと思っていても、最後の一押しはできないでいたんですね。
そこを崔倚さいいが自分が悪役になってやってくれました。

けれど李嶷りぎょくは、崔琳さいりんの策だと思い、宝物(母親の形見)であるぎょくを返すよう求めました。
そして崔琳さいりんの宝物である簪を置いていきました。

李嶷「これで貸し借りなしだ」

「楽游原」第29話より引用

このセリフを残して、立ち去りました。
これって決別宣言何でしょうか?

言い訳してよ、崔琳さいりん
と思いましたが、結局は父親がやったことですし、経緯的に李嶷りぎょくが勘違いするのも仕方がないと思ったからか、崔琳さいりんは言い訳しませんでした。
全く。かっこいいんだから。

孟氏毒殺事件の影響

崔家を攻めたくないこともあり、李嶷りぎょくとしては皇太孫を皇太子にしたら自分は牢蘭ろうらん関に帰りたいという意向です。
けれど、崔琳さいりんは皇太子にならざるを得ないと言い、その中で

崔琳さいりん「兄君たちが皇太孫を生かしておく?」

「楽游原」第24話より引用

と言っていました。

もちろん、皇太孫はもう氏よりも手厚く守られるでしょうから同じように語ることはできないと思います。
けれど、今回李嶷りぎょくは大切なもう氏を死なせてしまいました。
今回のことで、李嶷りぎょくが思っているほど皇太孫を守るのは簡単ではないとわかったのではないでしょうか?

今回の件を経て、自分が皇太子になるという方向に李嶷の考えが向かうのかもしれないと思いました。

けれど、そうだとすると、なんというか、とても残酷だなぁと思いました。
李嶷りぎょくはなりたくないのに、兄たちに追い詰められてならざるを得ない、したくないことをさせられるのなら可哀想です。

もちろん、私も崔琳さいりんと同じように李嶷りぎょくが皇太子になるしかないと思っています。
でも、できれば李嶷がなりたいと思ってなってくれるのが一番いいなぁと思ってしまいます。
どうにか良い解決策があるといいのですが。

謎の存在・芹娘子と喜児

おそらく、芹娘子きんじょうし喜児きじの名前が最初に出てきたのは21話ではないかと思います。
鮑天来ほうてんらいがやたらと李嶷りぎょくからお金を引き出そうとしていて、”おかしいな?”と思っていました。
すると、こんな会話がありました。

「やっと芹娘子きんじょうし喜児きじを一座から助け出せるぞ」
黄有義こうゆうぎ芹娘子きんじょうしは負債のせいで娘ともども身売りを強要されている。我々に会わねば心中していた」

「楽游原」第21話より引用

恐らく、鎮西軍の面々は、心中しようとしていた母娘に出会い、彼女たちを助けるためにお金を集めていたのだろうと思われます。
可哀そうな親子を助けるためだったか、と納得し、同時に”騙されてるんじゃないの?”とも思いました。

13話で楊七娘ようしつじょうとその母に出会いましたが、2人はすぐに李嶷たちが西長京せいちょうきょうから出るのを助けてくれました。
物語の中で役割を果たしました。

だから、芹娘子きんじょうし喜児きじも何かの役割があって名前が出てきたのだろうと思いました。
けれど、全然本人たちが登場しないまま、たまに名前だけが出てくるんですよね。

芹娘子きんじょうしの夫は負債を返せず打ち殺され、芹娘子きんじょうしは一座で芸を売り娘ともども身売りを強いられそうに。喜児きじはまだ4歳だぞ。…(中略)…そこで俺たちは芹娘子きんじょうしを身請けしちょう兄貴の故郷に行かせ簡単な家も建てた。きょ龐郷 三里沖ほうきょうさんりちゅうちょう家村にな」

「楽游原」第27話より引用

そして今回は、

鮑天来ほうてんらい「今月は芹娘子きんじょうしに送る金が1500銭にも達した」

「楽游原」第29話より引用

というお話がありました。
鮑天来ほうてんらいは嬉しそうでしたが、…やっぱり騙されてない!?( ´艸`)

この母子が今後名前だけでなく姿も登場するのでしょうか?
鮑天来ほうてんらいの結婚相手とか?そういう感じで物語に関わってくるんでしょうか?

ずっと気になっていたので、ここにまとめておきました。

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