楽游原(らくゆうげん) 第30話 不意打ちの惨劇 あらすじ
裴献と顧宰相は、李峻を流刑にするよう訴え、皇帝は渋々受け入れた。
菫皇后の命日供養のため、皇帝、李峻、李崍と李嶷は隊列を組んで旅立った。
孟氏の葬儀に立ち会いたい李嶷は、隊列の馬車にいるふりをして孟氏の葬列に加わった。
孟氏の葬列は掲碵族に襲われた。
李嶷は皇帝一行に危険が迫っていると察知し、一行の後を追った。
崔倚と崔琳は掲碵族の動きから皇帝一行に危機が迫っていると読み、後を追っていた。
李峻は掲碵族と組み皇帝を殺害しようと企てていたが、真に掲碵族と組んでいたのは李崍であり、皇帝に刃を向けた李峻は李崍に殺された。
皇帝一行が掲碵族に襲われている現場に到着した李嶷は、李崍を助けようとして、李崍に刺された。
趙有徳、銭有道、黄有義、鮑天来をはじめ、多くが戦死した。
感想・考察
「不意打ちの惨劇」というタイトルだということは知っていて、身構えながら見ていたつもりでした。
でも、まさかここまでの惨劇だとは思いませんでした。
まず、孟氏の葬列が襲われ、謝長耳が鎌みたいなので刺された時、青ざめました。
これかと。
桃子と結婚の約束までこぎつけて、幸せ前回な描写があったのはこのための布石か…と。
けれど、謝長耳は無事でした。
李嶷は援軍を呼ぶため、謝長耳を裴源の所に向かわせました。
謝長耳が生き延びたようで、ほっと胸をなでおろしました。
きっと李嶷は皇帝一行のピンチに駆けつけてみんなを救うだろうと思いました。
だから安心しながら見ていました。
李嶷が来たから大丈夫だと。
でも、全然大丈夫じゃありませんでした。
まさかの全滅。
謝長耳の傷なんてかすり傷に思えるくらい、みんな体中穴だらけで痛ましすぎました。
これまで鎮西軍のみんなは仲が良すぎたのでショックが大きいです。
鮑天来の最期はイケメン過ぎました。なんだこれ。
イケメンな鮑天来に守られて今のところ李嶷の命はあります。崔家軍と裴源が救助に駆けつけて、李崍を倒してくれるでしょうか?
本当に、下種すぎる李崍には引きました。
これの怖いのは、もしも李嶷が死んでしまった場合、こんなことをしでかした李崍が皇太子になって皇帝になって、その場合にはきっと李玄澤は葬られてしまうだろうことなんですよね。
国を売って兄弟や甥っ子をあの世に送ったやつが皇帝になるなんて。
でも、実際の歴史上にはそういう皇帝もいるんでしょうね。
皇帝一行襲撃事件の影響
李嶷が牢蘭関に帰りたいと思っていたのは、牢蘭関で鎮西軍のみんなと過ごした幸せな日々が忘れられないからですよね。
鮑天来「今はさびれた牢蘭関がひどく懐かしい。軍役はつらく大して銭もなかったし粗末な食事を奪い合ってたが毎日幸せだった」
「楽游原」第26話より引用
李嶷「そうだな。あの頃は本当に幸せだった」
こんな会話がありました。
けれど、牢蘭関で共に過ごした鮑天来と趙有徳は亡くなってしまい、それは李崍のせいです。
李崍に刺されたことで、李嶷は李崍が黒幕だとわかりましたから、このまま放っておかないですよね。
李崍への復讐のために皇太子になる決意をする、という流れになるんでしょうか?
結果論でしかないですが、24話で柳承鋒が李崍に接近する前に李嶷が皇太子になる決意をして動いていたら、ここまでの悲劇は起きなかったのかなとも思ってしまいました。
皇太子争いのために、王氏がなくなり、孟氏がなくなり、趙兄貴たちと鮑天来がなくなり、名前のないたくさんの人たちがなくなりました。
権力争いって本当に恐ろしいですね。
来週は 第31話「笹とんぼの願い」、第32話「新たな使命と責任」です。
笹とんぼと言えば、16話に出てきました。
崔の若様を救わなかったことで何校尉を怒らせた李嶷が許してもらおうといろいろしたことの1つに、笹とんぼがありました。
李嶷「幼い頃 乳母に聞かされたんだ。願い事がある時は笹で作ったとんぼを飛ばし、それが地面に落ちると願いがかなう。私はその頃、母に会いたかった。私だけ母がいなかった。だからとんぼをたくさん作り塀に登って1つずつ放った。全て放ってからようやく気づいた。乳母は私を慰めただけ。あの時の願いは、いくつとんぼを作ってもかなわない。一度馬鹿を見れば普通二度としないが、今回もやはり作った」
「楽游原」第16話より引用
次回も李嶷はかなわない願いのために竹とんぼを作るんでしょうか。
第32話「新たな使命と責任」は、もしかしてついに皇太子になるということでしょうか?
とりあえず李崍をどうにかしてほしいです。
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