夢華録 第7話 父の愛 あらすじ
欧陽は、賤民出身という盼児の出自が進士である自分の汚点になることや、高鵠の機嫌を損ねるわけにはいかないことを挙げ、正妻にできないと話した。
盼児のために別宅を設け、子供は正室の子にすると約束した。
心変わりしたのなら正直に話すよう盼児は言ったが、欧陽は愛していると繰り返した。
「私は絶対に妾になんてならないわ」と言うと、追いすがる欧陽を振り切り盼児は去った。
傷心の盼児はリフティング中の池蟠一味のそばを通った。
リフティングの邪魔をされた池蟠は盼児に難癖をつけた。
盼児は華麗なリフティングの技を見せつけ立ち去った。
三娘と引章の待つ宿に帰った盼児は、熱を出し倒れた。
医師によれば、疲れと怒りのせいだそうだ。
欧陽との間に何かあったのだと察した引章は、「真面目に生きる私たちがなぜこんな目に遭うの?」と三娘に問いかけた。
盼児は口端から血を流す欧陽の夢を見た。
夢に現れた顧千帆は、「この世には試練に耐えられぬ者もいる」と言っていた。
簫欽言は、鄭青田の残した47万貫について、3万貫は鄭家の遺族に、4万貫は顧千帆の名義で皇城司の死傷者への見舞金とし、20万貫は皇后の兄劉大尉に贈り、20万貫は自分の懐に入れた。
そして顧千帆を自分と同じように遇するよう屋敷の者に命じ、好物の水晶肴を作らせた。
顧千帆は父と別れ顧姓を名乗った日のことを思い出していた。
雷敬は、なぜ簫欽言が顧千帆を助けるのか不思議に思っていた。
簫欽言は鄭青田の件を片付けたのを皮切りに江南の反対勢力を一掃し宰相に返り咲くつもりだろうと思われた。
そこに簫欽言からの使いがやって来た。
使いの者は、簫欽言は雷敬のやったことは全て知っていると言うと、贈り物の箱を差し出した。
箱の中には白い玉が3個と手紙が入っていた。
手紙には”江南の件と貴公が無関係なのは分かっている。千帆が貴公のもと平穏であることにささやかながら礼を申し上げる”と書かれていた。
顧千帆は賈江の墓を作った。
三娘と看病係を交代した引章は、琵琶を奏でた。
琵琶の音を聞いた者達は、その美しい音色に酔いしれた。
杜長風も引章の琵琶の音に魅せられた者の1人だった。
目を覚ました盼児は、欧陽のために取り乱したくないと言い体調回復のために三娘の作った粥を食べた。
三娘は、悲しむ価値などない、欧陽を見返す方法を考えようと言って盼児を慰めた。
そこに杜長風が訪ねてきた。
欧陽の兄貴分である杜長風は、分を弁えて妾は嫌だなどと言わないよう盼児を説得に来たのだった。
盼児は杜長風を追い返した。
三娘は杜長風を川に突き落とした。
池蟠は杜長風を助けた。
杜長風は欧陽宅を訪ね、盼児と三娘が狂暴だったことを語ると盼児を妾にするのはやめるよう忠告した。
欧陽は、「盼児はいい子だ。愛している。正室にできないのは人生最大の心残りだ」と語った。
そこに婚約者である高慧がお目付け役の江氏と共にやってきた。
皇太子が病になったため2人の婚儀は先送りになっている。
高慧は叔母である賢妃からもらった墨を欧陽に贈った。
高慧は欧陽に、数日前屋敷の前で話していた女子について尋ねて…?
感想
今回から、東京編ということで、新しい登場人物がたくさん出てきました。
名前が出てきたのは…
・池蟠…今の所おバカな金持ちという印象。東京十二商業組合の会頭。
・呂五…池蟠の取り巻きその1
・何四…池蟠の取り巻きその2
・張好好…池蟠のなじみの妓女(?)
・杜長風…欧陽の兄貴分の進士で官吏。超ド近眼。
・高慧…高鵠の娘で賢妃の姪。欧陽の正室になる予定。
・江氏…高慧のお目付け役らしき女性。
・劉大尉…名前だけ登場。皇后の兄。
・忠氏…簫府の家令(?)。簫欽言は簫府の者にも顧千帆との関係を隠している。(5話で既に名前は出てきていましたが、主要キャラと初絡みなので一応ここに書きました。)
新キャラ、めちゃくちゃ出てきてました。
池蟠とその仲間たちが、これからどんな関わり方をしてくるのか全く予想ができず、これからが楽しみです。
欧陽は盼児を妾にするつもりで、そんな盼児に欧陽は妾になるつもりはないと啖呵を切り立ち去りました。
官妓だった過去に一番苦しんでいるのは自分だと盼児は言っており(2話)、欧陽はそのことを知っていそうなのに出自を理由に出したのは酷いと思いました。
真実だとしても、そこはオブラートに包んであげて―と思ってしまいました。
徳さんを銭塘に派遣したのは欧陽だったみたいですし、子供は正室の子として育てる発言とか、もう色々酷かった。
それでも真顔で”君だけを愛している”と言う欧陽さん、逆に凄い!?
ツッコミが間に合わない気もしつつ、でも宋代の官吏なら妾がいるのは普通か?当時の普通の女子ならこの誘いに乗るのか?など気持ちがぐちゃぐちゃになりながら見ていました。
賈江の墓を作った顧千帆が、「楊家のおばを供養する」と言っていたので、”あ~。そういえば楊夫人は顧千帆の事を知ってたよねー”と思って1話を見返しました。
楊夫人は1話の短い登場シーンの中でかなり色々な情報を話していました。
・顧千帆はかつての礼部侍郎顧審言の孫。
・顧千帆の母の名は淑娘で既に他界。(6話で簫欽言が天を仰いで語り掛けていた顧千帆の母らしき人物の名と一致。)
・顧家は5代続く文人の名門。
・顧千帆は父親と同じく ろくでもない。(この父親は簫欽言のことではないように思われる???雷敬も知らない顧千帆と簫欽言の関係を、淑娘の友達らしい楊夫人は知っていたでしょうか?不明です。)
そして1話を見返すことで、顧千帆が夜宴図を捜していた理由が予言によるものだったということも思い出しました。(完全に忘れていました)
1話以降、予言がどうこうという話は出てきていないですね。
また、于中全は顧千帆に対して私怨があるらしいことも、今回分かりました。
4話では顧千帆の出世が早いことを于中全が妬んでいるらしい様子でしたが、他にも顧千帆に死んでほしい理由があるのでしょうか。
謎がたくさんです。
高慧さんが美人さんで癒されましたが、欧陽との関係は恋人同士というより、使用人(欧陽)と主人(高慧)という感じで思っていたのと違いました。
高慧は欧陽のことを好きで、早く結婚したいと思っているっぽいですが、欧陽は臣下の立場で接している感じで、ちょっと高慧が可哀想でした。
欧陽が盼児を愛していると言うのは、本当のことなんだろうな、と高慧と欧陽のやり取りを見て思いました。
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