夢華録 第13話 女子の商い あらすじ
沈如琢は教坊司 を案内し、帰りは送ろうとしたが引章は断り1人で帰った。
沈如琢は引章の乗る輿に並走し、なぜ自分を怖がるのか尋ねた。
引章は人見知りなだけだと話した。
開店2日目の趙氏茶坊では閑古鳥が鳴いていた。
帰った引章は、東京の教坊司に籍を移し琵琶の教官になったことを話した。
盼児は心配のあまり1人で行ったことを叱ったが、引章が琵琶しか弾けない自分なりの方法で盼児を守りたいと話すと、盼児は謝った。
陳廉は捕らえた遼人の密偵を尋問したがったが、顧千帆はさせず自ら拷問した。
密偵は”斉牧の婿石泉と結託した”と話したが、顧千帆は嘘の自白であると見抜いた。
密偵は顧千帆を皇后派と考え、清流派を攻撃する口実になる嘘の自白をしたのだろう、と。
遼人は金を好むが、密偵は玉の装飾品を着けていた。
玉は西夏人が好む。
顧千帆は西夏が、遼と大宋を争わせるために連環の計を仕掛けているのだろうと尋問した。
密偵は話さず、更なる拷問が加えられた。
仕事を終え1人になった顧千帆の脳裏には、自分に期待する人々の声や自分を恨む怨嗟の声が響いていた。
開店3日目、今日も趙氏茶坊に客は来ない。
やっと来たお客は茶葉にお湯を注ぐだけの散茶を求め、飲み終わるとすぐに帰っていった。忙しそうだ。
顧千帆の所に于中全がやってきて密偵を引き渡すよう求めた。
拒絶すると于中全は恨み言い、顧千帆は厳しく咎めた。
そこに密偵が自白したとの報告が届き、于中全は慌てた。
その様子を見た顧千帆は、密偵が于中全の一味で口封じをしようとしているのだと考えた。
顧千帆は于中全に自分の歩いた道を拭き掃除させた。
屈辱の中拭き掃除をする于中全は、「簫家の御曹司だからって好き勝手しやがって」と呟いた。
顧千帆は密偵を殺すよう命じ、それを聞いた陳廉は口ごもった。
顧千帆は自分も怖かったことや、汚れた白い紙は元に戻らないことを話すと、だから陳廉に尋問させなかったのだと言った。
盼児は店の周囲の状況を探りに出た。
陳廉から商売が上手く行っていないと聞いた顧千帆は、趙氏茶坊を訪ねた。
東京の街は職で分かれており、盼児たちの店がある”馬行街”は馬商人が集まる通りだ。
茶は茶湯巷で飲むと決まっている。
開店初日に繁盛したのは近くの観音院で生誕祭があったから。
盼児の店が出す手の込んだ高級な碾茶は文人には好まれるが、庶民は安くて早い散茶を好む。
盼児が尋ねると、顧千帆は情報を話した。
盼児は、自分の力を証明したいが本当は辛い胸の内を話した。
すると顧千帆はその辛さが分かると言い、裏切った親友を殺した話しをした。
盼児は、今まで顧千帆が悪事を働くのを見たことがないことを挙げ、罪を捏造しない限り顧千帆は自分にとって英雄だと伝えた。
顧千帆は賭けの期限を2月に伸ばした。
于中全は顧千帆が茶坊の女をひいきにしているという話を掴んだ。
帰ってきた引章に、顧千帆は、沈如琢は都の名家の子息で悪人ではないと話した。
引章は顧千帆が守ってくれたのだと感じた。
盼児は店が繁盛しない理由を三娘と引章に話し、3人で打開策を検討した。
すると、一番多く出資しているから口を出したい引章と、世間知らずの引章が口を出すことに物申したい三娘とで口論になった。
盼児が仲裁に入り、3人は仲直りした。
銭塘の趙氏茶舗が人気だったのは気品があったからだと、自分の持つ強みに気づいた盼児は、店の改革案を話した。
店の1階では散茶を売り、2階は貴賓室にして高級な碾茶を出す。
引章は貴賓室で演奏を1日3回だけ行い文人や墨客の心を掴む。
知名度のある引章を中心に茶坊を作る。
三娘の菓子は綺麗な箱に入れて売る。
ケンカをしないために、厨房は三娘、経営は盼児、芸と装飾は引章が担当し、他のことは同意を得て決めることにした。
感想
沈如琢に付きまとわれた引章は、軽くあしらいました。
引章としては、「軽薄な人と距離を置いた」ということのようです。
盼児は1人で行ったことを心配していましたが、引章は教坊使に心づけを贈り、怪しい人には近づかないよう気を付けていたようで成長を感じました。
盼児も引章の成長を知り、苦労を掛けたくないという気持を受け入れました。
前回は、教坊司でトントン拍子に事が運んだことが逆に心配になりましたが、引章がこんなに気を付けていたのだと知ってトントン拍子に進んだのは引章が成長したからなのだと感じました。
宋の周囲には遼、西夏という国があり、西夏は遼と戦になりそうな緊張状態にあるようです。
遼との戦を避けるため、西夏は宋と遼の間に戦を起こそうと密偵工作をしました。
しかし密偵の詰めが甘く、顧千帆に企みを暴かれてしまいました。
拷問を終え、鏡に映る自分の姿を見る顧千帆。
頬には拷問の際に飛んだ血がべったりついています。
顧千帆の頭には自分に向けられる色々な人の声が響き、盥を持ち上げると水を被りました。
頬の血は全く落ちない。
生き閻魔と呼ばれようと、何度拷問しようと、拷問すれば平静ではいられないんだと知って、拷問というものはされる側だけでなく、する側も蝕むんだと、当たり前のことに気づきました。
こんな残酷なこと、やる側だって当然したくないですよね。
絶対に拷問を禁止する憲法のありがたさを再確認しました。
第三十六条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。
日本国憲法 | e-Gov法令検索
顧千帆のことが殺したいほど大嫌いな于中全は、顧千帆が自分の上司になったことで更なるフラストレーションを抱えているっぽい。
そんな于中全に顧千帆が簫欽言の息子だということと、盼児にご執心だということを知られてしまい、ひょえええええとなっています。
7話で簫欽言は、自分が顧千帆の後ろ盾だと雷敬に伝え牽制しました。
そこから素性がバレたのでしょうか?
嫌いな顧千帆に屈辱を与えられた于中全が盼児に何かするんじゃないかと、怖いです。
顧千帆の推理では、于中全は西夏の密偵と通じているらしい。
西夏は遼と宋に争いを起こそうとしているのだから、于中全の行っていることは売国?
一体どうなっているんでしょうか。
なぜ于中全は殺したいほど顧千帆が嫌いなんですか?
もしかして好きの裏返しとかですか?
盼児に怖いことするのはやめてください。
商売が上手く行かない盼児は顧千帆に弱音を吐き、顧千帆も裏切られ親友を殺した過去を話し、自分が盼児にどう映っているか尋ねました。
盼児は英雄だと答え、顧千帆は優しすぎる表情で盼児を見つめ、2人だけの世界に入っていくのですが、その最後の場面! あのシーン見ました?
柱に預けた頭をくるんとしてフェードアウトする顧千帆!!
なぜかあのシーンを見て原因不明のめまいに襲われました。動悸、息切れ、気つけの症状も出ており生命の危険を感じています。
店が上手く行かない原因に気づいた盼児は、ブランディングを徹底したプランを打ち出しました。
そもそも3日で開いた店だったので、エリアリサーチとか何もしてなかったんですね。
次はきっとうまくいくはず。次回が楽しみです。
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