夢華録 第15話 危機一髪 あらすじ
異国の密偵を捕らえると言って于中全は半遮面に踏み入ると、そこにあることを知っていたかのように 帳簿の表紙から1枚の紙を引き抜いた。
その紙が証拠だと言って盼児を連れ去った。
三娘は陳廉の所に事情を聞きに向かった。
焦る引章の頭に沈如琢が浮かび、引章は走った。
盼児は顧千帆と結託し西夏に機密を売ったとして尋問を受けた。
于中全は捏造した調書に無理やり盼児の指紋を押した。
盼児は于中全が証拠だという紙の文字が西夏のものではなく遼のものだと指摘した。
盼児はいつか現れる敵に備え、帳簿に毛髪を挟み対策していた。
そのため、すぐに不審な紙が挟まれていることに気づき すり替えておいたのだ。
于中全は道連れにすると言って盼児を水責めにした。
危機一髪のところに陳廉を連れた顧千帆が到着した。
于中全の腹に刃が突き刺さった。
他人のフリをして、顧千帆は陳廉に盼児を送らせた。
顧千帆は雷敬を訪ね、于中全の処分を迫った。
顧千帆は雷敬の財産が于中全に横領されていることを伝えた。
当初は于中全をかばおうとしていた雷敬だが、最後には熱い風呂に入れるよう命じた。
湯の中では止血ができない。残酷な刑である。
盼児は途中で引章を乗せた沈如琢の馬車に拾われ屋敷に戻った。
2人を送り届けた沈如琢は、貴賓室に招待してほしいと引章に頼んだ。
屋敷に帰ると顧千帆が待っていた。
盼児は気づいたカラクリを話した。
帳簿の工作に気づき、盼児はわざと帳簿にお茶をこぼした。 文字がにじみ読めなくなると困る悪人は、調べに来るはず。
そこで帳簿に鶏舌香をつけておいた。
人には分からないが犬には分かる香り。
何四に香りを追わせると、たどり着いたのは簫府だった。
顧千帆は于中全に単独で立ち向かおうとした盼児を責めた。
そして他人を装ったのは自分の弱点が盼児だと敵に悟らせないためだと語った。
盼児は自分たちの身分に大きな隔たりがあることを指摘し、どんな立場で”君が自分の弱点だ”などと言っているのか尋ねた。
顧千帆はよく考えてから返事をすると答え、簫府に行くと言って立ち去った。
心配した三娘は盼児に話を聞こうとしたが、盼児は何も語らなかった。
仕事を休むよう言ったが、自分がいなければ店が回らないと言って盼児は休もうとしない。
何でも1人で抱え込もうとする盼児に、三娘はそんなに信用できないのかと意見した。
顧千帆とのことは聞かないが 店のことは信じて任せて欲しい、と。
賤民だったことで人に見下されたくないという気持ちが強く、何でも自分で完璧にしようとしてしまうのだと、盼児は語り三娘に謝った。
2人は仲直りし、盼児は1日三娘に店を任せることにした。
張好好の所には毎日半遮面から菓子が届く。
機嫌の悪い池蟠は盼児と仲良くしないよう張好好に言った。
張好好は、自分が欲しいのは東京一の歌妓の座であり盼児はそれをくれると言って拒絶した。
気付けば手下の何四も盼児に手懐けられていた。
池蟠は今に見ていろ、と思うのだった。
顧千帆は見せしめとして、簫謂に腐った鹿の足(?)を送った。
雪辱を晴らすと息巻く簫謂のところに忠氏がやってきて簫欽言の文を読み上げた。
再び もめ事を起こせば親子の縁を切る、と文には書かれていた。
忠氏は顧千帆は簫謂の敵ではないので怒らせないようにと説得した。
引章の招待を受け沈如琢が貴賓室にやってきた。
「引章」と声をかける沈如琢。
引章は助けてくれたことには感謝するが、親しい間柄ではないので名字で呼んで欲しいと言った。
すると沈如琢は落胆し1つの箱を渡した。
その箱には、三娘の菓子そっくりのものが入っていた。
茶湯巷で安く売られているそうだ。
茶湯巷では菓子だけでなく飲み物も半遮面とそっくりのものが出され、一日中琵琶を弾いている店もあると知り、引章は激怒した。
感想
于中全に盼児が連れていかれ、皇城司で尋問されている姿はさすがに怖くなりました。
乙女の柔肌を傷つけないで― とハラハラしながら見守っていました。
ところが、盼児の方が何枚も上手でした。
どうやら欧陽一味が何かして来たときに備え、対策をしていたようです。
帳簿に毛髪を挟んでいたとか、夜神月(デスノート)並の危機対策です。すごすぎっ。
于中全は盼児を甘く見すぎていたため簡単にやっつけられてしまいました。
前回は、顧千帆がこの事態に備え何か対策をしてるんじゃないかと考えていましたが、盼児がしてました。ヒロイン強すぎる。
けれど盼児が強いのには、賤民に落とされ見下されて生きなければならなかった辛い過去があったからだと語られ、強さの裏に辛さがあったことを知りました。
顧千帆が盼児を好きなこと(自分の弱点だということ)をナチュラルに認めてくれて、そこは安心しました。
けれど盼児に身分のことを持ち出されると答えられなくなりました
まだまだ物語は続きますからこれからに期待したいです。
盼児が自分の弱点だと敵に知られないために、皇城司では他人のフリをしたと話す顧千帆さん。
これに対してはツッコミを入れたくなりました。
だったら普段から気をつけろと。
前回は公の場でニコニコしながら一緒に帰ってましたからね。
その現場于中全に見られて盼児は襲われたんですからね!?
今回、顧千帆は「陳廉に店を見守らせる。安心して商いをしろ」と盼児に言いましたが、顧千帆の腹心の部下である陳廉が見守ってる店って…。
敵に顧千帆と関係がある店だとすぐバレるのでは!?
簫欽言が盼児と自分の仲を裂くために何かするかもしれないという可能性も考えているんだったら、もっと対策した方がいいのでは?
襲われても絶対助けるマンなのかもしれませんが、襲われるのを防ぐことを考えようか?
盼児が襲われたことで自分と関わると良くないと考える→距離を置く という、一番恐れていたパターンにならなかったのはうれしく思っています。
盼児の問いに顧千帆さんがどう答えるのか、楽しみに待ちたいと思います。
池蟠が「今に見てろ」と盼児に対して敵対心を燃やしていましたが、それに対しては全く心配していません。
池蟠はコメディ要員と思っているので、面白い感じで、あるいは盼児に協力する形で関わってくれることを期待しています。
顧千帆は「馬鹿を戒めるには見せしめが必要だ」と言って簫謂に何かを送りました。
何を贈るんだろう?とワクワクして見守っていると、届いたのは長くて臭い物のようでした。
あれは何だったのでしょうか。
忠氏は、簫欽言に顧千帆から”鹿の足と于中全の供述”が届いたと言っていました。 簫謂に贈ったのも鹿の足でしょうか? なぜ鹿の足? 馬鹿の鹿? 難しくて分かりませんでした。
沈如琢のおかげで、半遮面がパクられていることが発覚。
茶湯巷のスピーディーさに驚きました!!
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