夢華録 第22話 疑念 あらすじ
まだ秘密はあるが盼児を大事にするという気持ちに嘘はないと話す顧千帆を、盼児は受け入れた。
陳廉は橋の下を通る盼児たちの船に花びらを撒いた。
池蟠は玉頭陀と呼ばれる貴重なコオロギを手に入れ手下に見せていたが、コオロギが逃げてしまった。
そこに盼児たちが通りかかった。
池蟠と顧千帆は家が隣同士だったため開襠褲(股部分が開いているズボン)を履いていた頃からの友達らしい。
いちゃもんを付けたことで顧千帆に背負い投げを食らわされた池蟠は、盼児の靴を川に投げ仕返しした。
池蟠のコオロギが見つかった。
玉頭陀の特徴は赤い頭、青緑の首、金色の羽だが、池蟠のコオロギにはその特徴がないことを盼児は指摘した。
池蟠は東京中の鴨なのだと顧千帆は話した。
引章は良民にするのは簡単だと言われたことを三娘に相談した。
沈如琢に言われたのだろうと検討を付けた三娘は、役人の甘言には下心があるに決まっているのだから自立するよう忠告し、いずれ顧千帆が良民にしてくれると話した。
盼児と顧千帆が帰ってきたのに出くわした引章は、寿宴の予行演習を兼ねて「涼州大遍」を披露した。
顧千帆は引章の演奏を酷評した。
涼州大遍は戦を描いた最も荒々しい楽曲なのに、引章の演奏ではまるで少女の恋心を表現しているように聞こえる。
琵琶の名手である簫欽言に笑われるだろうと。
引章が寿宴で恥をかかないようにと顧千帆は助言したが、言葉は厳しく引章は落ち込んだ。
引章は天下一の奏者だと信じている、顧千帆を見返し前言を撤回させようと言って盼児は引章を励ました。
招娣は休日に池の泥かきをして働いている。
嫁荷が10貫しかなくて嫁ぎ先から”10貫嫁”とバカにされた母(友達だと誤魔化す)のようにならないため100貫貯めるのだと三娘に話した。
引章も男に頼らず招娣を見習ってほしい三娘が話すと、三娘だって息子を官吏にし高官の母になろうとしていたのだから男に頼っていると言って招娣は笑った。
三娘も納得したように笑った。
帽妖騒ぎの関係者を捕らえた顧千帆は皇城司に連行した。
すると殿前司の崔指揮が引き取りたいと言って訪ねてきた。
拒否した顧千帆だが、そこに雷敬がやってきて譲るよう説得した。
帽妖騒ぎの黒幕は簫欽言の政敵。
皇帝の直属軍である殿前司を派遣したのは二品の郭都指揮使だった。
なぜ小物を引き取るために わざわざ郭都指揮使が動いたのか。
顧千帆は雷敬の説得に応じず引き渡しを拒否した。
崔指揮に改めて引き渡しを拒否する旨話すと、崔指揮は自分も斉牧の命を受けているのだと密かに打ち明け、斉牧の密書に印を描いて見せた。
”罪人は自分の指揮下に置くので、何かあれば直接ご指示を”という伝言を顧千帆は崔指揮に託した。
街に出た顧千帆は、”明日簫府の寿宴で会おう”と書かれた斉牧の印のある密書を受け取った。
寿宴が始まった。
簫欽言の仇敵柯政や斉牧、高鵠も参加している。
皇帝から祝いの聖旨が届いたのを、控室で準備をしていた張好好や引章も覗き見していた。
着替えのため奥に入った簫欽言は、まだ来ぬ顧千帆の席を残し好物である南果を用意しておくよう忠氏に命じた。
着替えたいと言ってやってきた簫謂には、自分のいない時はお前がもてなすべきだと話し聖旨を片手で扱った態度を叱った。
そして政敵に対する態度を教えた。
攻勢をかけられるほど笑みを浮かべて受け流し、相手の冷静さを失わせれば敵を根絶やしにできる、と。
部屋から出た簫謂は、「千帆の1割ほどの才でもあったら苦労せぬのに」と簫欽言が話すのを聞いてしまった。
出番が遅れ、重い琵琶を持っているのに疲れた引章が倒れそうになったところを、顧千帆が支えてくれて…?
感想
冒頭、ロマンチックな感じで始まりました。
まだ秘密はあるという顧千帆を受け入れる盼児。
顧千帆と示し合わせていたのか、それとも自発的にか、橋の上で大勢の協力者と共に花を持ち控えていた陳廉は、2人の乗る舟に花びらのシャワーを降らせました。
オープニングの曲が流れ、ひらひらと花びらが舞う中、笑顔の盼児。
盼児を見つめる顧千帆。
橋の下の死角に入るとキスを交わす2人。
この2人はとても順調です。
そして、コメディパートに突入。
池蟠と顧千帆は幼馴染みでした。
顧千帆に背負い投げされて泣いてるのには笑いました。
東京中の鴨らしいですが、大金持ちなので鴨にされても全く大丈夫そう。
その調子で東京の経済を潤していただきたいです。
池蟠もすっかり愛されおバカキャラですね。
招娣はお母さんがいるみたいですが隠しています。
今回は10貫嫁の話で母のことを話しそうになっていましたし、前回陳廉も「あの日港で母親と何をしていた?」と招娣に尋ねてしまい、自分に家族はいないと言われました。
母親はいるし、うっかり話してしまうくらいだから多分好きなんでしょうけれど、でも隠している。 なんで?
招娣の母親がドラマの後半で関わって来るでしょうか?
ところで、陳廉と招娣が19話で初めて(?)盼児の家で会った時、すでに以前から知っている間柄のようでした。
「この前だってお前のせいで落馬した」 と陳廉が言っていました。
なのでその場面を見たのに忘れているのだと思い、見返してきたのですが見つけられませんでした。
前回のお母さんと招娣が会っていた場面も見たのに記憶から消えたのかと思い見返しましたが、見つけられませんでした。
どうやら陳廉と招娣は視聴者の見えない所でたくさん縁があるみたいです。
今回のタイトル「疑念」。
これは顧千帆の斉牧に対する疑念のようです。
帽妖騒ぎの中、顧千帆は黒装束で屋根の上を逃げる男を捕らえました。
しかし殿前司の崔指揮が引き取りたいとやってきました。
顧千帆が引き渡さない態度を貫くと、崔指揮は斉牧の命を受けているのだと打ち明けました。
顧千帆の疑念は2つありそうです。
1つ目は、本当に崔指揮は斉牧の命を受けているのか、ということ。
崔指揮は証拠として斉牧の密書印を描いて見せました。
しかし密書の印を知っている=仲間とは限らない。もしかしたら敵に密書が奪われたのかもしれない。
崔指揮が描いた印とその後顧千帆に届いた密書の印を見比べてみると、崔指揮の描いたものは文字の周りの囲いが二重ですが、顧千帆が受け取った方は文字の周りの囲いが三重でした。
これは些末な問題かもしれませんが、完全に同じではなかったことは確かです。
2つ目は、仮に崔指揮が本当に斉牧の命を受けているのだとして、なぜ斉牧は自分に直接命じないのか、ということ。
「朝廷にいる私の政敵は少なくとも100人以上…加えて柯政や斉牧たち清流派も皆私を排除しようとしている」と前回簫欽言は言っていました。
帽妖騒ぎの黒幕が簫欽言の政敵だろうことは、顧千帆もすぐに分かりました。
けれど敵が多すぎてその中の誰だか分かりませんでした。
しかし今回、斉牧の命を受けているという崔指揮が引き渡しを要求してきた。
ということは、帽妖騒ぎの黒幕は清流派だということ?
なぜ顧千帆には知らされていないのでしょうか。
ついに寿宴が始まり、夜宴図を持っている柯政が登場しました(8話参照)。
盼児と顧千帆の恋愛はトントン拍子で結婚にたどり着きそうですし、皇帝を巻き込んだ政界の話が始まるでしょうか?
オープニングに出てくる、皇后っぽい人がまだ出てきていません。
彼女も出てくるでしょうか? 楽しみです。
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