夢華録(むかろく) 第28話 すれ違い ネタバレあらすじと感想

むかろく第28話 すれ違い 夢華録

夢華録 第28話 すれ違い あらすじ

招娣しょうていの母は盼児ふんじに渡された手紙を持って池蟠ちはんに金の無心をしたが、手紙には何も書かれておらず打ち据えられて叩き出された。

陳廉ちんれんが泣いているのを顧千帆こせんはんは見つけ事情を聞いた。
陳廉ちんれんは何も話さず離京できる任務に就きたがった。
顧千帆こせんはんは1か月かかる地方での任務を陳廉ちんれんに任せた。

盼児ふんじは花(無事なら赤、会いたいときは黄色の花を掛けると顧千帆こせんはんと決めてある)が門の所に飾られていないか見に行ったが、何もなかった。
盼児ふんじが門で何かを探していたいう報告を受けた顧千帆こせんはんは、黄色い花を捜していたのだろうが 合わせる顔がないのだと心の中で盼児ふんじに詫びた。

しかしどうしても会いたくなり、顧千帆こせんはんは深夜、3000貫を引き出せる券を盼児ふんじの部屋に置きに行った。
しかし券は風で飛び、翌日盼児ふんじの部屋を片付けた招娣しょうていが他の紙と一緒にまとめてしまった。

顧千帆こせんはんに会えず望月楼ぼうげつろうの手付金600貫が用意できない盼児ふんじは、皇城司こうじょうし顧千帆こせんはんを訪ねた。
対応に出た孔午こうごから、顧千帆こせんはん耶律宗盛やりつそうせいの供で狩りに出かけ数日戻らないし陳廉ちんれんもいないと聞かされた。
孔午こうご顧千帆こせんはんに早馬を飛ばしてくれた。

急に会えなくなり避けられているようにも思えたが、盼児ふんじ顧千帆こせんはんを信じる気持ちは変わらなかった。
盼児ふんじは書画と茶坊の証文を質に入れ、金を工面することに決めた。

質店には池蟠ちはんの息がかかっていたが、盼児ふんじは店主を説得し必要な額を用意できた。

顧千帆こせんはんは崖から落ちた耶律宗盛やりつそうせいを助けた際、肺腑に岩石が直撃し2日間気を失っていた。
顧千帆こせんはんが目覚めると簫欽言しょうきんげんがいて、全て手配を終わらせてあるので休養するよう言った。
皇帝が遣わしたそうだ。

孔午こうごから盼児ふんじが来たという報告を受けていた顧千帆こせんはんは戻ろうとしたが、簫欽言しょうきんげんは止めた。
簫欽言しょうきんげんは眠る顧千帆こせんはんに、父と認めてくれれば たとえ君主を欺いた罪で罷免されても後悔はないと話しかけたり、世俗の誘惑に溺れず盼児ふんじを大切にし続けるよう話しかけたりしながら顧千帆こせんはんの世話をした。

顧千帆こせんはん耶律宗盛やりつそうせいに頼ることにした。
耶律宗盛やりつそうせいは助けられたことで顧千帆こせんはんを信頼し、兄弟のように接していた。
顧千帆こせんはんは愛する女性に助けを求められているので一度都に戻りたい、その間簫欽言しょうきんげんを足止めしてほしいと耶律宗盛やりつそうせいに頼んだ。

耶律宗盛やりつそうせいは快く引き受け、身体を案じつつ顧千帆こせんはんを送り出した。

欧陽おうよう抱一ほういつ仙師に会えたものの、授爵は拒まれた。
授爵が拒まれたままでは都に戻れない。
欧陽おうようは深酒をし、小姓の子明しめいにたしなめられていた。

子明しめい斉牧せいぼく西京せいけいで療養しているので会いに行ってはどうかと提案したが、柯政かせいに見捨てられ傷心の欧陽おうようにその気はなかった。
贈り物を献上してみてはどうかと、子明しめい柯政かせいから返された箱を開けた。

夜宴図があることを思い出した欧陽おうようは夜宴図を広げ丹念に見た。
子明しめいは着物の柄に文字が書かれていることを指摘した。
欧陽おうようはその中の1つが劉婉りゅうえんという皇后の名と同じであることに気づき、「都に戻れる」とほくそ笑んだ。

600貫の中には引章いんしょうのお金も含まれている。
契約当日、三娘さんじょうがそのことを問うと、前日引章いんしょうから招娣しょうていが許可を取ってきたと盼児ふんじは話した。

引章いんしょう盼児ふんじからの文を破り怒りつつも華亭かてい県での謝礼として金を渡してくれたそうだ。
そして結婚式にはいかないと伝言した。

招娣しょうてい引章いんしょうに会ったことで、出て行ったのは失恋したからではなく妬みからだと感じたと三娘さんじょうに話した。
盼児ふんじ引章いんしょうも、30貫出資した招娣しょうていも権利者に加えた。

感想

前回顧千帆こせんはん盼児ふんじを避けているように感じつつも、思い違いであってほしいと思っていました。
今回、顧千帆こせんはんが自分の気持ちを心の中で吐露していたので、そこを書きだします。

「私は君に合わせる顔がないだけだ。…罵られ恨まれても会いたい」

盼児ふんじは今24歳です。(1話参照)
9歳で官奴婢かんぬひになったと19話で語っていたので、お父さんの事件があったのは15年前。
顧千帆こせんはんは今30歳で進士になったのは18歳、12年前のことです(6話参照)。

盼児ふんじのお父さんの事件があったのは15年前で、顧千帆こせんはんは当時まだ15歳ですから、お父さんの事件の時皇城司こうじょうしにいた顧千帆こせんはんが事件に関わったということはありません。
顧千帆こせんはんは何を後ろめたいと思っているのでしょうか。

もしかしてお父さんの事件に関する何かを顧千帆こせんはんが知っているんでしょうか?
その当時何かを聞いた?
それとも単に盼児ふんじの父を捕らえた皇城司こうじょうしを、婚約者である自分が預かる身であることを後ろめたいと思っているんでしょうか?

盼児ふんじにとっては父の敵、恨みの対象である皇城司こうじょうしの人間と結婚させることを申し訳なく思っているんでしょうか?
何を後ろめたく思っているのか知りませんが、とりあえず大金を渡す時はちゃんと声をかけてください。

大風の吹いている日に貴重な紙1枚をその辺に置いて行かないで。
見ながら、もしも宝くじの一等当選券を家族が新聞の間に挟んで廃品回収に出してしまったら…と想像して背筋が凍る思いをしました。
もちろん宝くじに当たったことはありません。

でも盼児ふんじにとっては顧千帆こせんはんに頼らずお金を工面できてよかった部分もあるのではないかと思いました。

顧千帆こせんはんのお世話をしながら、色々語っていた簫欽言しょうきんげん
淑娘しゅくじょう簫欽言しょうきんげんに捨てられたらしいですが、そのことを簫欽言しょうきんげんは今も後悔してるようです。
顧千帆こせんはんには盼児ふんじを大切にするようアドバイスしていたのが印象的でした。

簫欽言しょうきんげんの過去も小出しにされているので、どんなことがあったのかがっつりいつか知りたいです。

抱一ほういつ仙師に会えはしたけれど、授爵を受けてもらえない上柯政かせいに見放されて自暴自棄だった欧陽おうよう
しかし夜宴図の意味に気づき都に帰る計画が整ったようです。
一体どんなことをしようとしているのでしょうか。

西京せいけいには清流派の悪の部分を担当していた斉牧せいぼくもいるということで、斉牧せいぼく欧陽おうようがタックを組むのか!?
功労者はどう考えても子明しめいなので、お給料をはずんであげて欲しいです。

顧千帆こせんはんには陳廉ちんれん欧陽おうようには子明しめいと、2人とも良い補佐をもっていますね。

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