星漢燦爛(せいかんさんらん)#12 古琴の弦 あらすじ
樊昌率いる賊が驊県を襲撃し、街は火の海と化した。
その場に凌不疑が現れ、賊を蹴散らすが、矢を受けてしまった。
凌不疑は、新県丞が程止で、四娘子らが向かっていると知り、急ぎ出発した。
猟師小屋に賊が迫る中、四娘子は皆を鼓舞し戦った。
四娘子に危機が迫った時、凌不疑が駆けつけ、賊を制圧した。
四娘子は負傷者の手当にあたった。
凌不疑が驊県で受けた矢の治療を申し出た。
医師もためらう 矢を引き抜く作業を、四娘子は引き受けた。
首飾りから宝石を取り外し少商の弦を矢じりに巻き付けると、矢は抜けた。
少商の弦は、四娘子の名の由来だ。
犠牲になった人々を見て、四娘子は投降した賊を自ら処刑すると名乗り出たが、凌不疑に止められた。
それでも処刑を見届けた四娘子は、黒甲衛に送られ、焼け野原となった驊県へと向かった。
感想
簫元漪「本人(四娘子)は程家に残された己を哀れみ、本当に哀れな者を知らない。長年私たちがどうやって生きてきたか知る由もないわ」
「星漢燦爛(せいかんさんらん)」#12より引用
簫元漪は四娘子のことをこのように評していました。
戦場で戦ってきた簫元漪の言葉ですから、「本当に哀れな者」というのは、戦争で死んでしまった人とかを指しているのかな、「長年私たちがどうやって生きてきたか」というのは想像もできないだろう戦場の過酷さのことを指しているのかなと思いました。
私は もちろん戦争がどんなものか、戦場がどんなものかということは知りません。
映画で見るくらいです。
ただ、「戦争は女の顔をしていない」という本を読んで、今も印象に残っている場面があるので紹介します。
白兵戦ではボキボキという骨の折れる音と獣のうめき声が聞こえるそうです。
(参照:「戦争は女の顔をしていない」(著)スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ(訳)三浦 みどり 2016 岩波現代文庫 126頁)
この本は第二次世界大戦にロシア軍の兵士として従軍した女性たちの体験をまとめた本で、時代も国も使われている兵器も戦争の規模も全然違うと思うのですが、白兵戦で銃剣で殴り合った時の音は、剣や槍で戦っていた漢の時代と通じるものがあるかもしれないと思い紹介させていただきました。
そんなこんなで、簫元漪には何もわかっていないと言われてしまった四娘子ですが、さっそく戦場の過酷さを垣間見る体験をしました。
ヘビーな回でしたが、なぜかドキドキさせられたり、笑わせてもらったり、CG班(?)の技術に驚かされたりと てんこ盛りな回でもありました。
戦場
匪賊のボスから阿妙が亡くなったことを聞かされた四娘子は剣を抜き、怒りの交戦を始めました。
剣は持っているものの、四娘子は剣での戦い方を知らないらしく、ボスに狙われあわやの大ピンチ。
そこに槍が飛んできて、ボスの体は貫かれ吹き飛びました。
ここのシーン、すごくなかったですか?
どうやったの!?
本当に後ろからすごい力で槍を投げられて、それに貫かれたために人が飛んで行った、というように見えました。
やられた方の演技力がすごいんでしょうか?
編集技術?
小道具さん?
とにかくすごかったです。
凌不疑の登場です。
凌不疑「大丈夫。私がいる」
「星漢燦爛(せいかんさんらん)」#12より引用
と言われ抱き起された四娘子。
こんなん、惚れてしまうんじゃないですか!?
どうなの?
凌不疑を四娘子が治療するシーンも、すごかったですよね。
まず、胸から矢が飛び出てる感じ、矢が体から引き抜かれる感じ、これが本当に痛々しかったです。
痛々しくて顔が酸っぱい梅干し食べたときみたいになりながら見てました。
痛そうで叫びそうになりつつも、別のときめきも覚えてそっちでも叫びそうになるっていう、二重の叫びたい感情を覚えて頭がぐちゃぐちゃになりました。
四娘子は自分の名の由来だという少商の弦を使い、凌不疑の体から矢を引き抜きました。
本当に四娘子スゴイと思いました。
医療従事者の方を改めて尊敬しました。
そして矢がぶっすり刺さってるのに、平気な顔して馬に乗り戦ってた凌不疑は化け物ですね。
しかも矢を抜こうとする四娘子に対して、首飾りの贈り主が誰なのか尋ねたりして。
そんなこと今聞かれたら、ドキドキするじゃないかー。
投降した賊の処遇について、四娘子は、自分が殺すと言い出しました。
もちろん凌不疑はそんなことはさせませんでした。
このシーンを見て、四娘子が、自分が降卒を殺すとまで言った理由が分かった気がしました。
前回の終わり、阿妙が連れ去られてしまいましたが、四娘子は阿妙は人質として使われるはずだから殺されないだろうと思っていたんですよね。
けれど予想はあっさりと外れてしまい、楽観的な予想をした自分を責めたんでしょう。
乱世での人命の軽さが悲しいです。
四娘子は降卒が処刑されるのを自分の目で見届けました。
驊県は戦場になったことで、悲惨な状態でした。
程止の最初のお仕事は、この惨状から驊県を立ち直らせることですね。
どうにかしてあげてください。


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