尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~ #16 皇后の決断 ネタバレあらすじと感想

尚食第16話 皇后の決断 尚食

尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~ #16 皇后の決断 あらすじ

皇太子・朱瞻基しゅせんき姚子衿ようしきんを連れて薬局に侵入し毛蚶もうかんという貝(女性の気血を整える効果がある)を探し出した。

皇后はどうしてもせい侍医の治療を受けたいのだと、皇帝に直談判しに行った。
皇后は一歩歩くのにも苦しそうだ。
皇后は懐妊ではないと訴え助けを求めたが、皇帝は子を産むという女の務めを投げ出すのかと皇后を諫め皇后の言葉を聞こうとしなかった。

皇太子はせい侍医を袋に詰めて皇后の所に連れて行った。
皇后は血の巡りが悪くなっているため血の巡りをよくする薬が必要であるはずなのに、懐妊だと判断されて血の巡りを止められてしまっていた。
危険な状態にあると、せい侍医は判断した。

せい侍医は血の巡りを良くすべきと主張し、他の侍医は懐妊であると言う。
決断は皇后にゆだねられた。

皇后はせい侍医に薬を求めた。

退けられた侍医たちは、皇帝に訴えせい侍医を弾劾するため皇后の宮に集まった。
皇帝も駆けつけせい侍医を連れ出した皇太子を糾弾したが、そこに皇后が元気を取り戻したという報せが届いた。

姚子衿ようしきんは自分の過去のことを殷紫萍いんしへいに話した。

皇后は、夫唱婦随という教えと共に仁孝じんこう皇后から賜った糸繰り車を破壊した。

皇帝は錦衣衛きんいえいを重用し、錦衣衛きんいえいの横暴は手を付けられないほどになっていた。
皇太子は皇帝を諫めたが、皇帝は不快感をあらわにした。

游一帆ゆういつはんは上奏文を書いたが、大臣たちは錦衣衛きんいえいを毛嫌いし游一帆ゆういつはんの上奏文を投げ捨てた。
その場に通りかかった游一帆ゆういつはんは、上奏文を拾い破り捨てた。

尚食しょうしょく局では黒クコを皇后派とかく氏派が奪い合い、乱闘騒ぎが起きた。
胡善囲こぜんいは、皇后に助けを求めたが、孟紫澐もうしうんを復職させたのは皇帝であり、皇后は手出しできない。
胡善囲こぜんい自ら尚食しょうしょく局を掌握するよう、皇后は言った。

皇帝はかく氏の親族を要職に就けると同時に先帝の寵臣だった黄儼こうげんを誅し、彼の財産をかく氏の兄に与えた。
皇后は策を講じてから動こうと決意した。

皇太子妃は行雲草舎こううんそうしゃ(皇太子の住処)を訪ね、積極的に皇太子と仲良くしようと努力した。
しかし、皇太子は皇太子妃を退けた。

姚子衿ようしきんは食事を届けに行雲草舎こううんそうしゃに来たが、皇太子妃がいたので食事を置いて帰った。
皇太子は食事を作り直すよう命じた。

感想

「皇后の決断」というタイトルでした。
決断の内容は、盛侍医を信じて血流をよくする薬を飲むか、他の侍医の言う血流を止める薬を飲むか、というものでした。
結局、盛侍医の薬を飲んで皇后は元気を取り戻しました。

皇后はもう1つ決断をしていたように見えました。
それは皇帝を見限るという決断です。
皇后は”3日後に自分は死ぬ”というほど苦しい状態で、わざわざ皇帝の居所まで出向き、妊娠していない、盛侍医の治療を受けさせてほしい、助けてほしいと頼みましたが、皇帝は聞く耳を持ちませんでした。

どんなに必死な訴えも全く皇帝には届きませんでした。
立ち去る直前の皇后の表情が印象的でした。
”こいつには、もう何を言っても無駄だな”と思っていそうでした。

皇后の決断の場面を見て、なぜか私の脳裏に「ソフィーの選択」が浮かびました。
なぜだか分かりませんが、人生についての大きな決断をする、という点において共通していたからかもしれません。

この皇帝と皇后とのやり取りの場面は現代人として見ていて腹が立ちました。
皇帝が女性を子を産む機械とでも思っていそうで。
かく氏も”自分だったら死んでも子供を産む”とこの機に乗じて言うのもなんか違くない?と思いました。

いくら皇后とはライバル関係で嫌いな相手だとしても、これだけ苦しんでる人に言う言葉ではないし、この状況で皇帝の点数稼ぎするのはセコイと思いました。
皇后だって、本当に妊娠してれば自分の命を投げ出して子を産むという選択をするかもしれません。
でも彼女は妊娠していないと確信しています。

現代ならば、お医者様から「自分で判断しないで。あなたは専門家じゃないんだから」と言われて「確かに」と納得できます。
でも時代が…。
見ていて辛かったです。

結局、皇后がよくなって良かったです。

皇帝は盛侍医のことを藪医者だと言っていましたが、本当に藪医者だったのは妊娠していると言った侍医たちです。
皇后が元気になったら、彼らはお咎めなしなのでしょうか?
そして皇后の言葉を全然信じなかった皇帝は反省しないのでしょうか?

その後の様子を見ると、”皇太子と皇后のせいでストレスマックス!”みたいなことを皇帝は言っていたので、全然反省していなそうです。
皇后が糸繰り車を壊した場面で、ちょっとスッキリしました。
夫唱婦随とか馬鹿らしいと思ったのかもしれないし、ずっとずっとそう思っていたけれど ついに堪忍袋の緒が切れたのかもしれません。

今回、皇帝はかく氏の兄や祖母を要職に就け、黄儼こうげんを殺してその財産をかく氏の兄に与えました。
黄儼こうげんについては、8話で出てきていました。
尚食しょうしょく局に届けられる食料が少なくて、それは皇帝(先帝)のお気に入りである黄儼こうげんの弟子たちが不正を行っているからだともう尚食が言っていました。
不正に関わっている人数は膨大でもう尚食も手出しできませんでした。

先帝は官吏の不正が憎いと言って錦衣衛きんいえいを使って不正を正していました。
けれど黄儼こうげん周辺の不正は野放しにされていたのでした。

新皇帝・朱高熾しゅこうしさんが黄儼こうげんを処罰してくれたのは、良いことだと思います。
けれど、このやり方では黄儼こうげんがいなくなっても、かく氏の兄が新しい黄儼こうげんになるだけのような気がして素直に喜べない人がいっぱいいそうです。

游一帆ゆういつはん錦衣衛きんいえいとしてだけでなくもっと認められたいと考え、上奏文を書いているようです。
けれど、錦衣衛きんいえいが人を殺しすぎ&横暴を働きすぎのため官吏に嫌われており、そのせいで(?)游一帆ゆういつはんの書いた上奏文も馬鹿にされてしまうのは少し可哀想でした。
(これに関しては、内容が本当に目も当てられないほど ひどいという可能性もあると思いますが、彼が錦衣衛きんいえいなせいで正当に評価されないのだとしたら、可哀そうです。)

広い国を治めるって大変なことなんだなぁと、このドラマを見ているとつくづく思います。

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