馭鮫記(ぎょこうき)前編:月に君を想う 第20話 あらすじ
仙姫が去ると、仙師は仙姫を傷つけさせないと雲禾に念を押した。
雲禾は、どこがよくて溺愛するのか仙師に尋ねた。
仙師は顔だと即答した。
密室の絵は誰なのか、なぜその人を側に置かないのか、天下に乱を起こそうとするのはその人が原因なのか雲禾は尋ねた。
仙姫のあらゆるものを守り、奪おうとする者は許さないのだと仙師は語ると、隠魂針で霊力を御せれば全てうまくいくと思うなと雲禾に警告した。
双脈を無理に鍛えることは天地の法則に反し、得た分失うと仙師は言った。
仙姫と北淵の対立は激化していた。
昊青は万花谷から派遣した者たちが寒霜の発作を起こするのではないかと心配していた。
次の発作が起きる前に救わなければと昊青は考えていた。
天君は仙姫と北淵の対立を打開する鍵を捜していた。
仙姫が雲禾の名を苛立ちながら口にしていたことを思い出した天君は、雲禾に会いに行った。
仙師は仙姫以外を守らなかったのに なぜ雲禾は仙師に守られているのか、と天君は雲禾に尋ねた。
身体が原因だろうと雲禾は答え、さらに理由を追及しようとする天君を躱した。
すると天君は質問を変えた。
雲禾は長意を助け囚われたが、長意は別の伴侶を選んだ、やり直せたとしたら再び長意を救うか、と。
雲禾はまた救うと答え、己の心に従い結果を自ら背負うという長意の言葉を話した。
天君は見透かすような発言をする雲禾に腹を立て従棘所を出て行った。
仙姫を裏切り北淵に寝返る御霊師たちの処遇について、北淵では話し合われていた。
そんな中、万花谷の御霊師たちが寒霜の発作を起こした。
長意と空明が様子を見にいき、空明の飲ませた薬で彼らの発作は収まった。
林滄瀾が作ったはずの寒霜の解毒薬をなぜ空明が持っているのか、長意は問い詰めた。
すると空明は、寒霜を作ったのは仙師で、当時一番弟子だった空明は寒霜を届ける役を担っていたと話した。
自分の行動は償いのためでもあるのだと空明は言った。
先代の天君が御霊師を設けたのは罪仙を改心させるためだったが、仙師が統括するようになって状況は悪化した。
雲禾と話し、この状況を改める決心をした天君は、再び雲禾に会いに従棘所にやって来た。
雲禾は協力を申し出た。
天君から死ぬのが怖くないのかと聞かれた雲禾は、自分の命より守りたい者ができたから以前ほど怖くないと答えた。
雲禾は天君に、仙師による寒霜での支配について話した。
更に雲禾は、従棘所に入れられた者の仙力はなんらかの禁術により奪われているようであること、仙師の狙いは天下を乱すことで、自分もその駒の1つかもしれないことを話した。
雲禾は洛洛に連絡を取り青姫と協力し、仙師を牽制し罠を仕掛けるという案を天君に話した。
天君はさっそく洛洛と会い、青姫に仙師を牽制させるよう命じた。
洛洛は昊青の張った結界の中に閉じ込められていたが、天君の力で解放された。
昊青は結界に一切の異変もなく洛洛がいなくなっていることで、見えない力が働いているのを感じた。
北淵では、青姫に協力を仰ごうという案が出ていた。
卿玄と青姫は面識があるが、今どこにいるか分からない。
長意には心当たりがあった。空明は使者に立候補した。
自分が復讐するまで無事でいろ、と長意は雲禾に心の中で語り掛けた。
こそこそ三月の後を追う離殊にしびれを切らした青姫の手助けで、三月と離殊は顔を合わせた。
離殊は騙して近づいたが三月に心を奪われたこと、謝って信じてもらえず三月を失う位なら遠くから見ていたいと思いこそこそしていたことを話した。
三月は二度と信じないと言って離殊を殺そうとしたが殺せなかった。
自分が好きなのは山猫王子ではないと三月が言うと、離殊は仙侍になると言って霊丹を差し出した。
しかし三月は「私の山猫は十方陣の中で死んだ」と言って行ってしまった。
大歓と小歓が崇吾山に戻ってほしいと言って離殊を迎えに来た。
離殊は三月に崇吾山に戻ることと、三月が行くなと言えばずっと側にいることを話しに行った。
三月は「どいて」と言って冷たく去った。
三月が部屋に戻ると部屋は整えられ、食事が用意されていた。
離殊がやったのだろうと三月はすぐに気づいた。
戻ったがもう離殊はいなかった。
青姫が現れ離殊に三月を託されたことを話した。
青姫は離殊の行動を見てほしいと言い、寒霜の寒気を吸ったことや追っ手を阻んだことなどを話した。
離殊は空明と鉢合わせ戦いになった。
そこに三月が現れた。
空明は三月の首筋に寒霜があるのを見て…?
感想
仙師は仙姫の顔が理由で溺愛していると認めました。
まだまだ謎は多いですが、本人が認めてくれたことで謎の中に確実なことが生まれて嬉しい気持ちです。
雲禾によれば、従棘所は禁術を使い絵の人に霊力を送る装置かもしれないらしい!?
確かに雲禾が書斎に侵入した時、金色の光が絵の中に入っていきました。
あれは霊力だったんですね。
仙師は絵の人を復活させようとしてたりするんでしょうか?
今までどれくらいの霊力があの絵に吸い込まれたんでしょうか。
寒霜が仙師の仕業だと判明して以降、仙師=やばい奴という認識で見て来ました。
ところが前回、仙師が絵のために壮大なことをしでかそうとしているのだと知って、仙師が冷静に目標に向けて着々と計画を実行しているのだと知って、やばい奴だという認識から怖い人という認識になりました。
今回天君は「(仙師は)至高の権力を求めていると思っていた」と言っていました。
私はそうは思いませんでしたが、恋人を亡くして病んでしまった人かなと思っていました。
でも、恋人との約束を守るために計画を実行している人だと分かり、思っていたような病み方ではないと知り不気味に思いました。
今回、禁術を使っているかもしれないと分かり、仙師はやはり病んでいるのかもしれないと思い、なぜか安心できました。
雲禾によれば、“仙師は仙姫をあおり殺し合いや紛争を起こさせ無限の殺戮を企んでいる”らしいのですが、その理由と目的は何なのでしょうか。
早く知りたいです!
そして雲禾をどう使おうとしているのかも。
雲禾といえば、本人は新しい霊力を操れるようになったと感じていましたが、仙師によればそうではないらしい!?
仙師が言うには双脈は鍛えられないらしいです。
寒霜のせいで余命1か月という問題は解決しましたが、雲禾の身体はまだ油断できない状況なのかもしれませんね。
1話でも雲禾は「私の命はもう尽きる」と言っていたので、再び雲禾が余命宣告される流れになるのだと思います。
とても心配しています。
仙師は何でも知ってるみたいな口ぶりで雲禾の双脈について話していました。
けれど今まで双脈を得られた人は恐らくいないですよね?
それなら本当に仙師の言う通りかは分からないと思います。
だから再び余命宣告されることあるとしても、その時も雲禾は助かると信じています。
主人公ですしね。
前回、卿瑶が長意と思いあっていると卿玄言いました。
でもそれは長意を治療するための方便だと思っていました。
ところが前回、仙姫は長意が卿瑶と結婚する、というような話をしており、今回は天君まで…。
北淵の場面では、一切そんな話題が出ていないのが救いです。
これはあれですよね。
本人たちの間では全くそんな話題は出ていないけれど、周囲が噂して、お互いに王子&王女だから注目度が高いためその噂が天君にまで届いてしまったという単なる噂ですよね?
今の所長意を助けてくれた良い人だという認識の卿瑶が長意に振られて傷ついたり嫌な女になってしまうのではないか、とか、長意と卿瑶の間がこじれることで大きくなった同盟勢力の間に亀裂が生じてしまうのではないか、など勝手にネガティブな想像をして勝手に心配しています。
17話の感想欄で、雲禾と長意が共に過ごした日々は一体どれくらいだったのだろうと考察し、一応の結論として2か月以内くらいではないかと結論付けました。
16話で雲禾が仙姫から嫌がらせを受ける日々が数か月続いたことが語られ、17話では長意が空明の仲間になってから北淵に到着するまで半年かかったと語られました。
今回も、どれくらいかは分かりませんがかなり時間が経過したような描写がありました。
もう雲禾と長意は1年以上会っていないのかもしれませんね。
それでも雲禾は長意を思い続けて、長意もふとした瞬間に雲禾との思い出がよみがえっています。
2人の結びつきは強いですね。
空明が仙師を敵視する理由は何なのか、空明はこれまで語りませんでしたが、その理由の1つとして寒霜のことがあると今回判明しました。
空明は万花谷へ寒霜を届ける役目を請け負っていたということですが、おそらく途中まで寒霜が何のか知らずに届けていて、ある日知ってしまった、ということなんでしょうね。
空明は解毒剤とまではいかないですが、毒を緩和する薬をつくったということで、空明が昊青たちと一緒に研究をしてくれたら双脈を作る薬を作れる日も近いのではないかと思いました。
長意が寒霜の黒幕が林滄瀾だと思っていることに、あ、そっか、長意は知らなかったのか、という思いです。
三月は8話で万花谷を去ってしまったから知らないのは仕方ないとして、長意はずっと雲禾たちといました。
けれど雲禾は長意には話さなかったんですね。
だから長意は仙師が黒幕だと知らないんですね。
そっかそっか。
雲禾が余命いくばくもなかったことも、長意だけは知らなかったんですもんね。
そっか。となりました(笑)
そして、ついに離殊と三月が会えました。
三月は信じてくれませんでしたし、冷たかったですが、放っておけない青姫のおかげで良い方向に進むはずです。
三月から離殊に会いに行ってくれました。
青姫、いい仕事してますね。
今回、空明は離殊&三月と会いました。
そして、青姫の所には洛洛、空明が向かっています。
それぞれバラバラになった人たち、今までドラマの中で関わり合わずに描かれていた人たちが仲間集めを通じて一つにまとまる感じ、とてもワクワクします。
めちゃくちゃ高まりました!
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