馭鮫記(ぎょこうき)後編:月に愛を誓う 第8話 あらすじ
無量金雷が玉露霊芝を守る三月の上に現れた。
三月は離殊に攻撃を放ち遠ざけたが、離殊は事態を察し三月に覆いかぶさった。
天君は百万の神兵を呼び出す先帝の仙令を投げた。
無量金雷は仙令に直撃し、仙令は砕けた。
離殊と三月は無事だった。
離殊に雷符を貼ったことで無量金雷を呼び寄せたと、三月は天君に謝罪した。
目の前の1人を見捨てれば永遠に衆生を救えない、仙令がなくとも世を救う決意は変わらない、使うと決めたのは自分だし後悔していないから気に病む必要はない、と天君は言った。
すると仙令が飛び散り奥義が出現した。
天君は玉露霊芝を採り、三月に与えた。
三月は急いで北淵に戻った。
雲禾は烙印を封じ、昊青のもとへ向かった。
胸騒ぎがして雲禾の様子を見に行こうとした長意だが、御霊師が夜襲を仕掛けてきたという報告を受け、対応に回った。
昊青と雲禾が脱出しようとすると、卿玄・卿瑶・奇鋒をはじめとする狐族が現れ2人を取り囲んだ。
万花谷は和睦を望んでいる、行かせてほしいと雲禾は卿玄に頼んだ。
仙師府に討ち入りをした時、昊青は仙姫を死守し、今回も仙姫の命で北淵に軍事侵攻した。
それらの点を挙げ、卿玄は昊青を信じられないと言った。
雲禾は、ここで争えば北淵を血に染めることになると言って説得したが、雲禾を排除したいという卿玄の決意は変わらなかった。
雲禾が身構えると、卿舒の赤い狐火が体を包んだ。
それを見た卿玄は雲禾に襲い掛かった。
雲禾の身体を霊力が守り、卿玄は弾き飛ばされた。
卿玄は虫の息となり、卿瑶は攻撃命令を出した。
洛洛は雲禾たちが狐族に囲まれていると、長意に報告した。
怒った様子で現れた長意は場を仲裁すると、雲禾を雲苑に、昊青を牢に戻させた。
わざと牢破りをさせ、牢破りの罪で殺そうとしたのではないか、と長意は卿瑶を問い詰めた。
卿玄は目を覚まし、雲禾殺害を命じたのは自分であること、長意の命の恩人は卿瑶であることを話すと、卿瑶と北淵を長意に託し亡くなった。
長意は昊青に会いに行き、どんな企みなのか尋ねた。
雲禾が話さないのならば話さない、と昊青は答えた。
雲禾を殺し万花谷と戦う、と狐族は息巻いていた。
長意は、雲禾に手出しさせないと言うと、自分の半生分の霊力を卿瑶に返した。
万花谷軍では、開戦派の朱凌が 反対派の暁星や長老たちと言い争いになっていた。
朱凌は木沢長老の寒霜を発動させ、木沢長老は亡くなった。
卿瑶に半生分の霊力を渡したことで、長意は体調を崩した。
見舞いのため扉の外で待っていた卿瑶に空明は、本当の敵は万花谷でも雲禾でもなく仙姫と仙師ではないかと問いかけた。
雲禾は寧悉語と会い、卿玄が亡くなったことを知った。
目覚めた雲禾は洛洛から外の情勢を聞いた。
和睦を諦めないと決意した雲禾は長意を呼ぶよう洛洛に頼んだ。
洛洛は長意に会いに行ったが、長意は雲禾に会うことを拒んだ。
洛洛は空明に、雲禾を逃がしてほしいと頼んだ。
一度きりのお願いだと洛洛が言うと、空明は雲禾の願いをかなえると言った。
長意は雲苑の外にいた。
青姫がやってきて長意に声をかけた。
監禁し自分の側に置けば満足できると思っていたが、考え違いだったかもしれないと、長意は青姫に胸中を語った。
愛に正解はないが、失ってから後悔するのは苦痛だから話せるうちに話すべきだと青姫は助言した。
万花谷が攻めてきた。
長意は、戦いが終わったら雲禾を解放するので、そうしたら3人で酒を飲みたいと青姫に言い出かけて行った。
雲禾が仲裁に行こうとすると、空明がやってきた。
空明も万花谷と北淵を争わせたくない気持ちは同じだった。
雲禾は戦うための薬を空明に求めた。
残った霊力を奮起させる薬があるが副作用として激し痛みの中で死ぬと空明は言った。
万花谷の護法の死に方として悪くない、と雲禾は思った。
感想
三月に攻撃された離殊は、すぐに事態を察して三月に覆いかぶさりました。
天君は仙令を投げ、離殊と三月の上で仙令は無量金雷に打たれ砕け散りました。
三月「ばかね死んでしまうわ」
離殊の「本望だよ」
というやり取りが、2人の関係を端的に表しているようで好きでした。
仙令を使わせたことを謝罪する三月と離殊に対する 天君の対応が 立派過ぎて感動しました。
仙姫に育てられたのにあんなに立派に育ったのですし、天君は仙姫を大事にしていそうですから、仙姫にもいいところはあるんでしょうね。
視聴者には伝わってきませんが。
もちろん、天君には飛廉神君(理論派)や雷沢神君(脳筋)など導いてくれる人たちがいたというのも大きいのでしょう。
とにかく天君が立派でした。
そんな天君の姿を見たからか、砕けた仙令は奥義を示しました。
天君が並べ替えたものは、山とか島、あるいは木の絵?図?のように見えましたが?
まだまだ先は長そうです。
でも天君のRPGに進展がありました。
三月は無事に玉露霊芝をゲットできました。
これがあれば たとえ苦痛を伴うとしても雲禾の寿命は延びます。
早く届けてあげて(´;ω;`)
計画通りに雲禾は逃げ出しましたが、狐族に囲まれてしまいました。
雲禾は、昊青は同盟を結びたいのだと説きましたが、卿玄にとっての昊青の印象が悪すぎました。
確かに昊青は、火に包まれた従棘所から仙姫を助け、仙姫を捕らえようと仙師府に侵入した卿玄達に仙姫を捕らえても何も解決しないと説いていました。(前編22話(最終回))
そして今回も 北淵の人たちからすると、万花谷は仙姫の命を受けて北淵に攻めてきた奴ら(仙姫の犬)でしかありません。
ドラマを全部見てればそうじゃないと分かるのですが、卿玄には伝わりませんでした。
彼らにドラマを見せてあげたいです。
戦いになり、昊青を守ろうとした雲禾は卿玄を傷つけてしまいました。
卿玄は虫の息に。
卿瑶は雲禾が父をころした、と認識し狐族に号令を駆けました。
その後も卿瑶は雲禾が卿玄をころした、というスタンスでしたが、現場を見ていてなぜそうなるの?と抗議したくなりました。
あれは正当防衛のようなものではなかったですか?
奇鋒の言葉を信じて(?)雲禾を卿舒の敵だと思った卿玄が先に攻撃を仕掛け、雲禾は昊青を守るため盾になっただけです。
雲禾は背中を向けていました。
敵に対して背中を向けるというのは 戦意があるとは思えません。
それなのに、雲禾を父の敵認定するなんて。
悪いのは卿玄です。
今まで奇鋒が言った言葉の中で正しかったのは、長意が雲禾を愛しているということと、長意は卿瑶を愛していないということだけです。
それなのに、そんな奴の言葉を真に受けて。
以前の卿玄は、奇鋒をたしなめることができました。
今回は目覚めてすぐだったことと、事案が愛する妹卿舒に関する事柄だったことで冷静な判断ができなくなっていたのでしょう。
とにかく、雲禾を敵呼ばわりするのはやめてください。
亡くなる直前、卿玄はとんでもない爆弾を落としていきました。
卿瑶が長意の本当の命の恩人であると伝えると、雲禾をころしてほしいという遺言をしました。
長意が卿瑶を娶ろうとするなど、最悪な場面が浮かびましたが、長意は自分の半生分の霊力を返すことで 命の恩人への恩返しと卿瑶を守ってほしいという卿玄の遺言を両方叶えました。
泥沼にならなくて本当によかったです。
空明が卿瑶に言った、本当の敵は仙師と仙姫であって雲禾や万花谷ではない、という言葉は本当にその通りだと思いました。
大きな敵を前に内輪もめしてる場合じゃないんですよね。
雲禾は仲裁に命を懸けると決め、長意がダメなので空明に協力を仰ぎました。
長意は雲禾に対する対応が間違っていたのではないか、と考え始めているみたいです。
監禁してくれたことを喜んでいた部分もあるので言いにくいのですが、確かに間違っていたかもしれない、と雲禾と狐族の関係がこじれた件を見て思いました。
もしも長意が雲禾を北淵のみんなに紹介してくれていたら、雲禾と狐族が話し合える機会がもっとあったら、おかしな誤解も生まれず卿瑶だって長意を大好きになる前に引き返せたかもしれませんよね。
空明だって最初は雲禾を毛嫌いしていましたが、今では理解してくれています。
今さら遅いですが、そんな風に考えてしまいました。
雲禾は空明の薬を使い、自分の最後の力を注ぎ戦闘に臨もうとしているんでしょうか?
本人はしぬ気満々みたいですが、もちろん、雲禾はしなないですよね?
空明、よろしくお願いします。
コメント