馭鮫記(ぎょこうき)前編:月に君を想う 第13話 あらすじ
姫成羽は、長意が仙姫に会いに行き 雲禾の同席を望んでいると伝えに来た。
雲禾は病身なので外で立ち会うと話した。
長意は雲禾が到着すると微笑み、歌うと仙姫に申し出た。
鮫人の歌は天下一だと言われている。
仙姫は長意に歌を披露させた。
長意の歌は自由の賛歌だった。
雲禾は、長意は仙姫にではなく自分に対して歌っているのだと気付き涙を流した。
仙姫は喜び、長意は褒美に雲禾を自由にしてほしいと頼んだ。
仙姫は鮫珠を得るまでは信じないと言い、長意は仙師府に入ったのち吉日を選んで鮫珠を献じると仙姫に約束した。
「(鮫珠は)心から想う相手にのみ渡すのです。生涯裏切らないと誓い決して取り戻しはしない。相手の望みが叶うように」と長意は言い添えた。
雲禾は長意を逃がすため昊青に協力を頼んだ。
雲禾が長意の禁錮符を解き逃がしたら、雲禾に謀られたと仙姫に訴えて欲しい、と。
余命いくばくもない自分が犠牲となり万花谷に累が及ばないようにするための作戦だ。
昊青は生きることを諦めるなと雲禾を諫めた。
解毒法が見つからなければ仙師の修為(修行を積んで得た仙力)で生かしてもらうと昊青は言ったが、雲禾は敵に頭を下げてまで生きなくていいと言った。
一時の屈服で雲禾を救えるなら構わないと昊青は言ったが、雲禾には昊青に犠牲を払わせる気はなかった。
自分の代わりに長意が自由になれるのなら命を懸ける意味がある、昊青のことは信じているし感謝もしているが、残された日々は心のまま過ごしたい。
雲禾はそう話した。
護送担当を引き受けた姫成羽は長意の恋心に気づき、雲禾と長意が2人で過ごすことを許した。
雲禾は伴侶を失ったら鮫人はどうするのか尋ねた。
長意は鮫人の伴侶は一生に1人だけだと話した。
「広物集」で読んだ場所に行きたかったという長意に、雲禾は鹿台山へ向かう道中で寄ろうと提案した。
鹿台山へ行く道中、人間界に寄り仙姫に献じる宝を探したいと雲禾が頼むと 姫成羽は許した。
岱輿で霊薬を手に入れれば離殊を救えるかもしれないと青姫に言われた三月だが、岱輿へ行く決心がつかないでいた。
そんな時、山猫族の新婚夫婦を助け 家で魚汁を御馳走になった。
2人の仲睦まじい様子を見て離殊のことを思い出した三月は、岱輿へ向けて出発した。
雲禾と長意は洛洛たちに協力してもらい物見遊山を楽しんだ。雲禾は長意の欲しいものは全部買うのだと言って、長意が止めても散財した。
雲禾は体調が悪くなり、昊青と洛洛の看病を受けた。
明日には鹿台山に着く。
最後の物見遊山には雲禾の行きたい場所に行きたいと長意が言い、2人は人間界を見渡せる高台に行った。
雲禾は地道に暮らす人間のいる人間界を眺めるのが好きなのだと長意に話した。
今日は中秋節で人間たちは祭りを楽しんでいた。
2人も行くことにした。
姫成羽は真夜中までに戻るよう言い、2人を行かせた。
洛洛は「予定通り決行する」という雲禾からの伝言を昊青に伝えた。
昊青は雲禾を守ると言って出て行った。
雲禾と長意は祭りで少女に出会い、少女の家に送っていった。
少女の家では金魚釣りをやっていた。
釣れたら”赤い糸”がもらえると知った長意は、雲禾の話していた赤い糸伝説を思い出し欲しくなった。
苦戦する雲禾のために長意は少し霊力を使い、雲禾は金魚を釣りあげた。
感想
長意が仙姫に会いに行き終わった前回でした。
何をしに?という謎はすぐに解けました。
長意は”雲禾に直接言いたいことがあるから会いたい”と食事を持ってきた洛洛に言いました。
しかし雲禾は会いませんでした。
だから長意は雲禾に話をするために仙姫を利用したのでした。
仙姫の呼び出しならば雲禾は断れないですからね。
そこで長意は自由の賛歌である歌を歌い、雲禾に生涯裏切らないという言葉を伝えました。
「善意の嘘などないと父が言っていた。結局は嘘だ。鮫人にとって嘘は絶対に許されない」と言っていた(7話)長意が、鮫珠を渡すことはもうできないのに、渡すと仙姫に嘘をつきました。
ぴゅあぴゅあだった長意が雲禾を守るために嘘をついています!
雲禾は長意を何が何でも逃がそうと、昊青に協力を求めました。
雲禾はもう自分の命はないものと思って行動していますが、昊青は敵である仙師に頼んで、仙師の修為で雲禾を生かしてもらう道というのも考えていたそうです。
昊青は諦めるなと言い、雲禾も生き延びたいと言いましたが、雲禾は長意のためなら死ぬのも怖くないと…。
昊青の気持ちを知っている立場からすると、全体として昊青が雲禾を何が何でも死なせたくないと思っているというのは伝わってくるのですが、でも昊青は、「お前の命を惜しむ者たちもいる」とか「万花谷の敵はいつか必ず討つ。だが機を逸して紀雲禾を失うわけには行かない」とか、立場上の発言な気がするのです。
昊青が個人としてどう思っているのか、というのを雲禾に伝えて欲しいと思ってしまいます。
視聴者的には主人公は死なないだろうというメタ読みがあるので、雲禾は死なないだろうなぁと高をくくってみているのですが、ドラマの局面では雲禾の命がもう残り20日くらい、という場面です。
昊青の本音が聞きたい。
昊青としては命懸けで長意が好きだと言われて、ここで自分の気持ちを伝えてもなぁ、と思ってしまうかもしれませんが、でも昊青の本当の気持ちを雲禾に伝えて欲しいと思ってしまいました。
張仙使に代わり姫成羽が護送の責任者になってくれたことで、雲禾と長意は2人の時間を過ごすことができました。
雲禾は死を悟っているので、話すことが全て切なかったです。
伴侶を失った鮫人はどうするのか、とか。
「離れ離れになるのだからこれぐらいのわがままは聞いてもらう」とか、長意の欲しいものは全部買うと言って散在していることとか、全部切なかったです。
青姫から岱輿の霊薬で離殊が救えるかもしれないと言われたものの、三月は前に進めずにいました。
しかし山猫族の夫婦に出会い、岱輿に向けて出発しました。
三月の離殊に対する気持ちがプラスの方向に傾き始めたと受け取りました。
三月と離殊が元通りになって欲しいです。
明日には仙姫の所に着くという日、長意は雲禾の行きたいところに行きたいと言い、雲禾は人間界を見下ろせる場所に連れて行きました。
人間を見るのが好きだと言って。
ちょうど中秋節の日だったので、姫成羽には別れを前に情を深めるべきでない忠告されましたが、2人はお祭りに行きました。
雲禾は長意を逃がす気で、洛洛を通じて昊青に手はずを伝えました。
けれど昊青は雲禾の言う通りには動かなそうな予感!?雲禾を生かすための策に出そうです。
そうだとすると、雲禾の作戦は上手くいかないですよね。
2人は金魚すくいをして赤い糸をもらう等、お祭りを楽しんでいますが、これから大変な山場が待っていそうな予感!?
今回はハラハラな場面の前のしばしの休息回、だったのか。
修羅場が待っていそうでちょっと怖い感じもしますが、次回を見てきます!
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