馭鮫記(ぎょこうき)後編:月に愛を誓う 第1話 あらすじ
長意は空明に雲禾を診せた。
空明によれば、林滄瀾が使った双脈を作るという手法は禁忌で、寒霜は解けても天と地の力の反発は続く。
仙姫に痛めつけられ命懸けで戦ったことで反発が激しくなった雲禾の身体は、生きた屍同然だった。
長意は雲禾を監禁している雲苑のある湖心島を禁域とした。
卿玄の霊力は尽きかけていた。
仙体を守るため、目覚めるまで氷で封じることにした。
楽游山に戻れば青姫は攻められる。
長意は北淵に留まるよう青姫に話した。
仙師の修為はここ1000年で激増している。
何か裏があるのではないかと青姫は語った。
雲禾が目を覚ましたという報告が来て、長意は出て行った。
三月と洛洛は雲禾をなぜ監禁するのか長意に尋ねた。
長意は雲禾は囚徒だと言うと、離殊が丹精込めて作った滋養のある魚汁を奪い行ってしまった。
洛洛は長意が雲禾をいたぶるのではと心配し、三月は力ずくで雲禾を助けに行こうとした。
すると離殊が止めた。
“今 最も滋養のある料理が必要なのは誰か”と離殊が問いかけると、三月は思いとどまった。
雲禾が外に出ようとすると、魚の汁ものを持った長意が現れた。
過去のことは謝るからここから出たい、せめて洛洛に会わせてほしいと雲禾は頼んだが、長意は食事をするよう迫った。
雲禾が食事を終え休むと長意は行ってしまった。
長意は空の雲を取り去り、雲禾は星空が見られるならここも悪くないと思った。
仙姫が目覚めると、側に天君がいた。
仙師は一度も見舞いにこなかった。
仙姫は、全て天君のせいだと言って弟をなじった。
天君は合虚神君に後悔していないことを話した。
絵から、”なぜ天君に謙ったのか”と尋ねられた仙師は、先帝の顔を立てただけで仙令を持とうと今の天君に神兵は呼び出せないと話した。
天君は神兵を呼び出そうと試みたが叶わず、謎の模様が現れた。
昊青は荀草の実を仙師府に届けた。
解毒剤を盗むためだ。
思語が悪霊を放ち仙師府を混乱させている間に、昊青は解毒剤を探した。
解毒剤は見つからなかったが、昊青は仙師の書斎の密室で絵を見た。
仙師は仙姫を見舞い、顔の傷を幽虫で治療した。
あまりの痛さに仙姫は泣き、仙師が飲ませた丸薬も仙師が帰ると吐き出した。
雲禾は卿瑶の侍女・微妍に世話を受けている。
しかし微妍の態度は悪かった。
雲禾は灸をすえるため少し仙力を使った。
微妍の態度を見た長意は微妍を追い出した。
薬を飲むよう言われた雲禾は従い、気晴らしに外に出してほしい、殺してほしいと長意に頼んだ。
苦しめている間は死なせないと長意は言った。
毎日長意に会えて苦しいわけがない、と雲禾は思うのだった。
微妍は、雲禾のところに長意が頻繁に来ること、雲禾は赤い狐火を使ったことを卿瑶に話した。
ここ1000年の間、赤い狐火は卿舒以外持たなかった。
万花谷から卿舒は林滄瀾の後を追ったと報告が来て、今まで何の疑問も持たなかったが…。と卿瑶は眠る卿玄に相談した。
奇鋒は話を聞いており、邪術で卿舒の霊力を盗んだのだ、雲禾が卿舒を殺したのだと言った。
卿瑶は確かめさせてほしいと奇鋒に頼んだ。
万花谷に戻った昊青は、仙姫そっくりの絵を見たこと、薬効は高いが激しい痛みを伴う幽虫を使い仙師は仙姫を治療しているらしいことを思語に話すと、仙師は仙姫の顔だけを愛しているのかもしれないと言った。
仙師は絵に会いに行き、故意に招き入れただろうと問いただした。
絵は約束を守らず元の姿に戻さないからだと言った。
感想
林滄瀾の企みが上手く行き寒霜を克服した雲禾でしたが、林滄瀾が使った術というのが禁忌の術だったということで、再び苦しんでいます。
双脈を作ってはいけなかったんですね。
林滄瀾の研究を引き継ぐのではなく薬を造ろうとしている昊青は、良い選択をしたようです。
空明は寒霜の解毒剤風の物も造っていますし、寒霜について万花谷よりも多くを知っていそうです。
一刻も早く昊青たちの薬づくりに協力してほしいものです。
長意が雲禾を監禁すると聞いた時、今まで積み重ねてきた人望が一瞬で無くなってしまう…(; ・`д・´)と心配しました。
けれど長意に対する皆の信頼は思っていたよりもずっと大きかったようで、皆さんそこまで引いていなくて安心しました(笑)
雲禾は外に出たいと言いつつも、毎日長意に会えるこの環境を そこまで悪く思っていないようです。
純真だった長意のヤンデレが極まって監禁犯にまでなってしまったことは心配していましたが、監禁されている張本人の雲禾が割とノリノリなので安心しました。
北淵の全員が雲禾のアンチではなく、洛洛と三月という心強い味方がいてくれるのも力強いです。
長意がなんだかんだ言っても心の底では雲禾を思っているということは分かっています。
でも、北淵では皆が雲禾を悪く言い、そんな中で1人雲禾を思い続けることができるのか、少し心配していました。
けれど2人が雲禾は長意をかばったのだと言ってくれることで、長意の心も雲禾を信じる方向に揺れるはずです。
本当に2人がいてくれてよかったです。
そして離殊も。
長意に不信感を抱く洛洛と三月に長意の本心を伝えてくれました。
さすが、1000年以上生きている男ですね。
よく分かっていらっしゃる。
傷を負った仙姫を仙師は見舞わず、目覚めると幽虫を使う とても痛い治療法 で仙姫の顔の治療を始めました。
天君から仙師が見舞いにこなかったという話を聞き、痛いことをされた仙姫は仙師に与えられた薬を吐き出しました。
仙姫の中に仙師に対する不信感が生まれたでしょうか?
不信感といえば、卿瑶の中にも不信感が生まれました。
雲禾が赤い狐火を使ったという報告を微妍から聞き、雲禾が邪術で卿舒の力を奪いころしたのではないか、と。
卿瑶が雲禾に対する疑いを強めれば、当然長意はかばいますよね?
その過程で卿瑶は長意が雲禾を好きだと気づいてしまうのでは?
そうなったら北淵の中で争いが生まれてしまうのではないでしょうか?
奇鋒という、長意をよく思っていない者がいて、仲裁役の卿玄が眠りについてしまった今、とても心配です。
もしかしたら後編は仙師府も北淵も内乱?内ゲバ?が始まるのでしょうか?
明確な敵がいるのに内部抗争をして力を削るのだけは避けて頂きたいところですが…。
個人的には、利用されまくっている仙姫は仙師に対して少し復讐してもいいと思いました(笑)
解毒剤を盗むため仙師府に贈り物を届けた昊青は、絵を見て仙師が愛しているのは仙姫の顔だけだと気づきました。
解毒剤は盗めませんでしたが、昊青は、あの絵を見ることができたことを最大の収穫だと言っていました。
絵は、仙師が約束を守ってくれないから昊青に絵を見せたのだと言っていました。
視聴者としては、仙師の過去や世を乱そうとしている動機を知るために、あの絵に興味津々です。
でも昊青にとってあの絵を見たことが何の役に立つのでしょうか?
仙師の弱みを握ることができる、みたいな感じでしょうか?
弱みを握られて困った仙師は絵との約束を果たすだろうと考えて、絵は行動したと言うことでしょうか?
たとえあの絵のことを持ち出されても、仙師としては色々誤魔化せそうな気も、開き直ることができるような気もしています。
昊青がこの情報をどう使おうとするのか、とても気になります。
青姫によれば、仙師の修為は修練で手に入れられる以上に激増しているようです。
やっぱりあの絵は彼女以外の何かで、仙師は悪い者と契約して力を手に入れてるのかもしれませんね。
天君がついに神兵を呼び出せる仙令をゲットし、とても心強く思っていましたが、天君は神兵を呼び出すことができませんでした。
神兵ではなく謎の啓示(模様)が現れました。
これは謎解きの予感!?ワクワクします。
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