玉骨遥(ぎょっこつよう) 第25話 魔神との激闘 あらすじ
結界から出られない朱顔は、玉緋に魚姫と蘇摩の安否を確認しに行かせた。
時影の置いていった書物は、”朱顔専用”と書かれており、朱顔の絵も描かれていた。
破られていた箇所は、”千樹”という術よりも後の場所だった。
破られたのは 千樹よりも難しい術に関する頁なのかもしれないと 朱顔は思った。
魚姫は蘇摩を背負いどこかへ向かっていた。
途中で出会った人たちは、霍図部の大妃が謀反を企て九嶷山の少司命が食い止めたことや、鮫人の命を妖術に使っていた大巫師はまだ捕まっていないことなどを話していた。
蘇摩は、待つ必要はない、空桑人に良い人はいないと魚姫に言った。
魚姫と蘇摩は見つからなかったという報告を受けた朱顔は、結界を破り見つけに行こうと決めた。
赤淵は古嵬城に入り込んだが海皇は見つからなかった。
囚われている鮫人達を赤淵は逃がした。
すると大巫師が現れ戦いとなった。
大巫師は魂を失った鮫人を傀儡として使った。
傀儡たちに囲まれた赤淵を時影が助太刀し傀儡を葬った。
魂のない生ける屍には安息を与える方がいいと時影は思った。
しかし赤淵は、肉体は残っていたのだから海皇が即位すれば意識が戻ったかもしれないと言った。
時影は名乗り、海皇を探し空桑を守る司命があると話した。
赤淵は目の前の人物が朱顔の師匠だと知った。
大巫師が現れ、”暗黒神地魃に鮫人を100人捧げる必要があるが、条件がそろわなかった。しかし時影の力ならばできる”と言った。
帝位に就くのを手伝うから事が成ったら西荒が欲しいと大巫師は言ったが、時影は断り戦いになった。
太古の魔神の力を得た大巫師は、一度倒すと紫電を帯びた魔物となり自我を失い襲い掛かってきた。
魔物も倒すと、大巫師の杖の石が砕け時影の左肩に刺さった。
砕けた石には太古の魔神の力が宿っている。
赤淵は時影に駆け寄った。
時影は、落とした手巾(朱顔のお手製)を拾い、懐にしまうと意識を失った。
目覚めた時影は、重明に看護されていた。
破片が時影の霊力を封じており、取り出さなければ危険だと重明は言った。
赤淵は顔面蒼白で時影を運び、重明に会うと時影を託し去ったそうだ。
赤淵が動くと帰邪星も動く。
赤淵こそ探していた者だと思った時影は、赤淵を見失い意気消沈した。
海皇が赤淵なら協力し合えるだろうと時影は思った。
朱顔は書物から極意に気づき、結界を破ると 急いで魚姫親子を捜しに行った。
街では、九嶷山の少司命であり先の世子が霍図部を制し地魃も倒した、帝君の地位を狙っているに違いないと噂していた。
噂する者を懲らしめたかった朱顔だが、時影に迷惑をかけたくなくて思いとどまった。
探しても魚姫親子は見つからない。
2人は天極風城に向かったのではないかと考えた朱顔は、天極風城に向かうことにした。
朱顔は、”少司命には帝位を争う意図なし”という告示を各地で行った。
時影の手柄を示しているのは大司命のようだった。
赤淵は鮫人の地下城で海国軍の澗長老に会った。
左権使の地位にある赤淵は、鮫人最古の一族の血脈で、海皇を最初に感知することができる。
澗長老に請われ地下城に海皇がいないか確かめたが、地下城にはいなかった。
地下城では瀕死の鮫人から目をえぐり戦費にするという残虐行為が行われており、赤淵はやめさせた。
海国軍と共に海皇を探すことはできないと考え、赤淵は立ち去った。
少司命が鮫人を虐殺したという噂があった。
澗長老は、屠龍客を殺せば鮫人が言うことを聞くだろうと話した。
智者が現れ、200年前のように空桑との戦争を起こすので、天極風城を攻めるよう澗長老に話した。
朱顔の所に”天極風城に戻らないように”との知らせが届いた。
海国軍に攻められ危険なためだ。
しかし魚姫を探し両親を助けるため、朱顔は天極風城に向かった。
駅站で、海国軍が天極風城の軍糧を奪うため夏城を攻めているという話を聞いた。
夏城に向かおうとした朱顔は、時影に出会った。
時影の様子を訝しく思った朱顔は罠を仕掛け、時影の怪我や霊力が封じられていることを知った。
時影と重明は、夏城の神医を訪ねるため、ここまで来たそうだ。
朱顔は時影の全身を封じ、共に夏城に向かった。
薬を飲む時間になった。
朱顔は時影の禁言術を解こうとした。
3度目でやっと成功した。
次に体の封印も解こうとしたのだが…?
感想
23話で、朱顔は嫁入り先の霍図部に到着し、大妃から「数日お休みし、婚礼の日をお待ちください」と言われていました。
そして到着した日の夜、赤淵が用意してくれた馬を見に厩に行った朱顔は、そこで魚姫と蘇摩に会いました。
2人のひどい様子を見て助けることにした朱顔は、2人を隠れ家に案内し、「ここで休んでて、すぐ戻るから」という言葉を残し立ち去りました。
次に朱顔が出てきた場面は、玉骨を使い傀儡を作り出している場面、つまり婚礼の日でした。
前回は朱顔の「魚姫母子のことを忘れてた」というセリフで終わりましたが、一体朱顔はいつから、魚姫と蘇摩のことを忘れていたんでしょうか?
「ここで休んでて、すぐ戻るから」と言って去ったきり忘れてたとは思いたくないです。
さすがに、あの後、必要そうな物を持って、夜の間に2人の所に行きましたよね?ね?
海皇である蘇摩は、「母上、もう待つ必要はないよ。空桑人に善人はいない。誰も信用できない」と魚姫に言っていました。
あれは、朱顔を信じて待とうとする魚姫を 説得するために言っていたんですよね?
困っているのを無視する人よりも、優しい顔をして少し助けて「すぐ戻るから待ってて」と言って二度と戻らない人の方を、人は恨むような気がします。
海皇は善にも悪にもなれる存在です。
朱顔が魚姫母子に中途半端に親切にしたことで、蘇摩が空桑人に対して不信感を抱いてしまうことになるのだとしたら、大変なことですよね。
朱顔と母子が会えなくなってどれくらい経ってるのか分かりませんが、とにかく早く魚姫母子を見つけて、信頼回復してほしいです。
古嵬城に鮫人を集め何をやっているのか気になっていましたが、どうやら大巫師は暗黒神地魃に鮫人100人を捧げようとしていたようです。
前回出てきた鮫人の目(凝碧珠)は100人分以上ありましたから、大巫師は何度も失敗しているんでしょうね。
地魃に鮫人100人を捧げるとどうなるのかは語られませんでした。
大巫師はなくなってしまいましたし、もう分からないでしょう。
噂では時影は地魃を倒したとされていましたから、大巫師は地魃に身体を乗っ取られていたんでしょうか。そうだとすると、鮫人を捧げれば地魃が自分の本当の体を取り戻せたとか、そういう感じかもしれませんね。
ついに、時影と赤淵が出会いました。
16話で赤王妃が九嶷山まで朱顔に会いに来ました。
あの時、赤淵も一緒に来ました。
でも時影とは会わなかったんですね。
時影が名乗ったことで、赤淵は時影が朱顔の師匠だと知りましたが、時影は赤淵が朱顔の家の家令だったことなどは何も知りません。
6話で朱顔が手巾に時影の姿を刺繍していた時、赤淵は朱顔を慰めました。
だから赤淵は時影の落とした手巾と、手巾を懐にしまう時影の姿を見て、時影の気持ちを知ったのではないでしょうか?
時影は、赤淵が朱顔を思い人の生まれ変わりだと思いこんで狙っているとは知りませんが、赤淵は時影の気持ちを知ったのでは!?
これからの朱顔を巡る三角関係も目が離せなくなりそうです。
古嵬城の件を解決した赤淵は、地下城に行き澗長老と会いました。
海国は内乱中だと23話で出てきましたが、澗長老は戦費を集めるために鮫人の目をえぐっていました。
大巫師と同じことを、同族が行う。恐ろしいけれどあるあるですね。
赤淵は200年行方不明になっていましたが、左権使という役職(?)のままらしいことに驚きました。
200年もいなかったら別の人がその役職に就任してそうですが、そうはならないんですね。
左権使とは、赤淵の家の人しかなれない、など、特殊な役職なのでしょうか。
海皇を一緒に探すため地下城に行った赤淵ですが、澗長老があんななので、立ち去ってしまいました。
赤淵と入れ替わりに現れた智者は、天極風城を攻めさせました。
智者の「戦争を起こす。小競り合いなどではなく200年前と同じ空桑との本当の戦だ」というセリフから、200年前赤淵が戦っていたのは、空桑vs海国軍の戦いだったのだろうと分かりました。
曜儀は敵である鮫人の赤淵を助けたんですね。なるほど。
赤淵が記憶喪失のフリをしたのは、さすがに赤淵ほど海国で地位の高い者だと知られれば命を取られるからかもしれない、と思いました。
大司命は時影の功績を言いふらし、朱顔は時影に帝位を争う意図はないと張り紙をし、大巫師との戦いを見た人の中には時影が鮫人を虐殺したと噂する者もいるようです。
時影の噂がたくさん流れています。
そんな中、本人は霊力を封じられてしまいました。
そして朱顔とばったり会いました。
押し倒す、唇を弄ぶ、体をまさぐる、など、やりたい放題の朱顔に笑いました。
時影は朱顔という煩悩を追い払おうと必死なのに、なんて残酷なの!!
いいぞ、もっとやれ!
重明も朱顔の味方なので、とても心強いです。
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