玉骨遥(ぎょっこつよう) 第23話 花嫁の逃亡作戦 あらすじ
赤淵は眠る朱顔に、海皇を正しい道に導くことで 両族の恩讐を穏便に解決し 2人を引き裂く者が現れないようにする、と展望を語った。
赤淵は霍図部の最新地図を置いていった。
目覚めた朱顔は地図をみて、自分のために作られたようだと感じた。
夢で赤淵を見たような気がしたが その考えは否定し、地図を使わせてもらうことにした。
朱顔は両親に別れの挨拶し、霍図部に向かい出発した。
大妃、柯爾克、大巫師をはじめ霍図部の人々が朱顔を出迎えた。
大巫師の力試しをした朱顔は、大巫師の実力を”大したことない”と結論付けた。
時雨から時影の所に文が届いた。
幼い頃のことを思い出しながら、時影は文を読んだ。
文には、無事を知れて嬉しいこと、霍図部での朱顔の婚礼に出席するなら嘉蘭にも寄って欲しいことなどが書かれていた。
朱顔の婚礼に動揺した時影は、注いでいた茶を溢れさせそうになった。
平静を装い「水経注」という書籍を開いた時影は、貸出履歴に朱顔の名を見つけた。
朱顔は全書籍を借りて貸出履歴に自分の名を書くのが目標だと話していた。
そのことを時影は思い出していた。
朱顔は侍女の玉緋に、死を装い逃げるという計画を話した。
この計画ならば、青族の圧力から解放され赤族の体面を保てる。
勅命に背くことにもならない。
赤淵が現れ、計画を手伝うと申し出た。
勅命に抗ったと知れれば打ち首となる。それに海国は内乱中で赤淵にはなすべきことがある。朱顔は誰も巻き込まず1人で計画を実行すると話した。
厩に馬を繋いであること、西の見張りが緩いことを伝えると、赤淵は海国の内乱を治めたら一緒に旅をしようと朱顔に言った。
目の前のことをやり遂げたら合流しよう と朱顔は話し、2人は別れた。
馬を確認しに行くと、厩には大巫師の結界が張られていた。
朱顔は結界を解き、中に入った。
そこで朱顔は、舌を切られ話せない魚姫と高熱を出した蘇摩に出会った。
魚姫は朱顔に助けを求めた。
朱顔の胸元で龍血古玉が輝いているのを見た魚姫は、赤淵と知り合いであることや自分たちの素性を伝えた。
雪鷺は大司命に会いに行き、最強の者に従いたいと言うと、青雲が大巫師と会っていたと密告した。
話を聞いた大司命は、青雲が5年前から大巫師を霍図部に送り込み 反乱を起こさせ 時雨に鎮圧させ手柄を立てさせようとしているのだと話した。
朱顔は魚姫と蘇摩を自分の隠れ家に連れて行った。
龍血古玉が蘇摩の額に付くと、蘇摩に反応が起こり帰邪星が現れた。
蘇摩は「寄るな」と言って朱顔を追い出そうとし、魚姫は蘇摩を止め朱顔に謝罪した。
隠れ家に2人を残し、朱顔は戻った。
戻る途中、一際明るい星(帰邪星)に気づいた朱顔は、自分が生まれ変わる予兆かもしれないと思った。
帰邪星に気づいた赤淵は、海皇が邪悪な者の手に落ちればこの世は地獄となり朱顔と結ばれないと考え先を急いだ。
予言では、「帰邪星と共に海皇も戻る」と示されているが 海皇の出現が吉か凶かは分からない。
凶兆であるなら直ちに潰す必要がある。
大司命は時影を帰邪星の現れた霍図部に向かわせた。
大司命は空にいる白嫣に、海皇の出現は時影に手柄を立てさせるための天の恵みだと語り掛けた。
戦乱で災いが起きれば后土の指輪は空桑に戻る。
帰邪星が現れた今が絶好の機会だと智者は語ると、乱を起こさせるよう命じた。
巫咸は時影が智者の正体を探っていると忠告した。
探り当てた時には返り討ちにする手がある、と智者は言った。
魚姫と蘇摩が脱走したと知り、大妃は捜索を命じた。
街に鮫人の姿がないことに気づき、赤淵は商人に事情を尋ねた。
大王が体調を崩してから多くの鮫人が兵士に捕縛されたこと、近頃残っていた者達も連れて行かれたこと、鮫人は古嵬城に閉じ込められていることを商人は語った。
赤淵は、海皇が古嵬城に閉じ込められているから気配が消えたのではないかと考えた。
時影も古嵬城に鮫人が閉じ込められているという話を聞き、大妃が黒幕と見当をつけ会いに行こうと決めた。
今日は朱顔の婚礼の日だ。こんな日に義母に尋問するのは嫌がらせだと重明は言った。
しかし海皇を早く見つけ出したい時影は、大妃に会いに行くことにした。
ついに婚姻の祝宴が始まった。
朱顔は玉骨を使い自分の傀儡を呼び出し…?
感想
・蘇摩が海皇らしいこと
・智者の正体は前回時影が予想したとおり、どうやら星尊帝らしいこと。
という2つの事実が明らかになった回でした。
朱顔は両親と涙の別れをし、婚礼道具と共に旅立ちました。
赤王と赤王妃は「いつでも里帰りできる」と言いながらも涙、涙でしたが、朱顔としては二度と戻れないつもりで挨拶してるんですよね。
赤族に迷惑をかけないよう自分は しんだことにして逃げようとしていますから。
「父上と母上の御恩は一生忘れません」とか、「来世もお二方の子に生まれたい」とか、大袈裟な気がしつつも、花嫁からの挨拶としてのお決まりの文句なのかな、と思い最初はスルーしましたが、後から朱顔の逃亡計画を知ると、朱顔としては2人に二度と会えないと思って挨拶しているのだなと思い泣けました。
時影の所に時雨から手紙が届きました。
2人は仲が良かったということで、時影が思い出していたエピソードも可愛かったです。
(時雨が転んだ時、キリギリスがギュっと握られてしまいさらに足がとんでもないことになったのではないかとちょっと心配しました。)
21話で時影の精神世界の大樹が消えてしまいました。
大樹=時影の朱顔に対する愛情 だと思っていたので、それが消えてしまった=時影が自分の心から朱顔を追い出すことに成功した、ということなのかなと思っていました。
けれど時雨の手紙で朱顔の結婚について触れられている個所を読んだ時影は、とても動揺していました(,,> ꇴ <,,)ー!!
重明が注意を促さなければお茶は溢れてましたよね。
大樹は消えてしまっても、時影の朱顔に対する気持ちは全く消えていないということが分かりました。
その後、追い打ちをかけるように、時影が気をそらすために開いた「水経注」にも朱顔の貸出記録がありました。
閉じても閉じても開く「水経注」に、時影の決して諦めることができない気持ちが表されているようで良かったです。
安心しました。
時影狙いに切り替えた雪鷺がついに動き出しました。
大司命に接近です。
1度切り捨てられましたから、雪鷺は手土産に青雲が霍図部の使者と会っていたという話をしました。
前回新キャラとして登場し、曲者感がすごかった大妃ですが、なんと青雲に良いように操られているだけの人のようです。
青雲は大巫師を5年も前から送り込み、時雨が頭角を現すためのお膳立てをしようとしていたのでした。
5年というと、時影が嘉蘭を去り、世間ではしんだと思われてから2年が経過しています。
北冕帝がなかなか時雨を世子にしてくれないので、青雲が動いたんでしょうね。
5年も先のことを見据えて動く。流石すぎます。
雪鷺がもたらした情報は、私的には意外でしたが、大司命にとっては想定の範囲内のことだったようです。
とりあえず、大司命に近づいた雪鷺。次はどんな手を使い、時影と結婚しようとするのか、期待して見守りたいと思います。
協力は断ったものの、これまでに赤淵が用意してくれたものは使わせてもらおうと考えた朱顔は、馬を見に行きました。
そこで魚姫と蘇摩に出会いました。
魚姫は赤淵と知り合いだということでした。
同じ鮫人ですし、長く生きていればそういうこともあるのか。
赤淵(本当は止淵)の家は海皇の次に偉い家だったので、魚姫も由緒正しい家柄の人なのかもしれない、などと妄想を膨らませました。
単なる知り合い以上の深い関係でしょうか?
そして蘇摩がどうやら海皇らしい!
海皇は行方不明だとされていましたが、まだ生まれてなかったということなんですよね?
赤淵が目の中に龍血古玉を隠していたように、魚姫は海皇の生まれ変わりを見守る存在だったりしますか?
まさか海皇が子供だとは思っていなかったので、驚きました。
大妃が意地悪だと描写するための小道具だと思っていた魚姫や蘇摩がキーパーソンだったとは!
「海皇を正しい道に導けば~」という赤淵のセリフや
「海皇の出現が吉か凶かは今のところ不明です」という時影のセリフは、海皇がまだ子供で、これから誰と出会うかで大きく海皇自身が変わり、世界も変わるということなんですね。
スゴイ納得感がありました。
朱顔の持っていた龍血古玉が蘇摩の額に触れると、蘇摩の首が怪しく光り、帰邪星が現れました。
帰邪星を知らなそうな朱顔は「私が生まれ変わる予兆?」と明るい星を見ながら言っていましたが、赤淵も時影も帰邪星の出現に気づきました。
後半に向けて物語が動き出しそうです。
前回、「いつかすべてが終わった時に、私たちは昔のように一緒になれる」という赤淵のセリフがあり、「いつかすべてが終わった時」とは何だろうと疑問に思っていました。
これは、今回を見た感じ、海国の内乱が治まり、海皇を正しい道に導くことができたら、ということなのかな、と理解しました。
魚姫や蘇摩がキーパーソンだと分かったことで、1話のことを思い出しました。
北冕帝の寵姫、鮫人の秋水は自分の命と引き換えに時影を陥れました。
あれは何だったのか、急に気になりだしました。
時影は智者が星尊帝ではないかと疑っていましたが、智者の「末裔の中ではあれが最も私に似ている。すでに私の素性を知っていよう」というセリフから、智者=星尊帝説がかなり濃厚になりました。
星尊帝に何があり、氷族に加担しているのか。
今も白薇に執着しまくっているのにはどんな事情があるのか。
とても気になります。
智者には対時影の返り討ち作戦があるみたいで怖いです。
星尊帝は真境に達しているので、時影もとりあえず真境に達しないとですよね。頑張って。
鮫人がたくさん捕らえられ古嵬城に連れて行かれているようです。
大妃と大巫師は一体何を考えているのか。
次話、見てきます!
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